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2011/05/20
けだるき目覚めのそこもとに
漂う倦怠 朽ちたる流木
Son of a bitch !
いずくんぞ知らん
凪たる海原 そよの風もなく
茫漠の砂に埋もれし 貝の殻
割れても嘆く ヤドカリも見えず
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2011/04/23
夜空の月は
麗しけれど
湖面の月は
いと妖し
天地さかさま
あなたの心の
裏返し
寄らば割れ
触れなば濡れし
笹の舟
どんなにおめめ
凝らしても
小さな星は
見えませぬ
2011/03/26
助けてもらえる
と思わずに
赤子のように
甘えずに
嫌われたら
近寄らず
危ういなら
逃げるのみ
助けられたら
拝むとも
助けられずに
恨むなかれ
2011/03/22
痛くても
歩きたいから
歩くだけ
歩きたく
なくなったら
海に帰るだけ
王子様とか
どうでもいいの
忘れちゃえ
2011/02/20
舞踏会の夜なのに
どなたも私を誘わない。
踊りたくても
踊れない。
壁の花さえ
なれなくて
お部屋で折れて
床の花。
2011/02/15
わたしはクラゲ
骨がない
ふわふわ
ほわほわ
漂って
生きてる意味も
わかんない
2009/03/10
あっ
そうか
なるほど
そういうことね
なんだ
ばかみたい
ほんと
ばかみたいだ
2009/03/06
ひとりぼっち 沈んでゆく
おかしなくらい ゆっくりと
裏返しの水面 遠のいてゆく
ドウシテ 沈ンデ ユクンダロ
手を振りながら 小さな泡たち 昇ってゆく
まわりが だんだん 暗くなる
一緒に沈む プランクトンの 死骸たち
コンナ 水底ニモ 雪ガ 降ルンダ
2009/03/04
女の背中が見える。
その前には男がいる。
ふたりは話し合っている。
ただし、声は聞こえない。
色紙が床に落ちている。
それを拾いあげ
なんとなく紙の鳥を折る。
振り向いてもらいたくて
できあがったそれを
女の肩越しに差し出す。
こんなに上手にできたのに
女は気づいてくれない。
紙の鳥を前後に振れば
紙の翼が上下に羽ばたく。
それでも女は知らんぷり。
いつまでも、いつまでも
羽ばたき続ける、紙の鳥。
2009/03/02
夢見る少女は
目覚めた少女より楽しい。
鏡に映る少女は
鏡の前の少女より美しい。
手紙の中の少女は
手紙を書いた少女よりやさしい。
ひとりの少女が問いかける。
「あなたは誰なの?」
もうひとりの少女が問いかえす。
「あなたこそ誰なの?」