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  • 消えたい

    不安はなく
    心残りもなく

    寝返るように
    何気なく

    夢見るように
    微笑みながら

    眠るように

    本当に
    眠るように

    やすらかに
    消えたい。

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  • 細切れの肉

    2013/10/26

    変な詩

    彼女を家に呼んで
    料理する


    原形を留めないまでに
    細切れにして

    肉団子にしようか
    ハンバーグにしようか

    それとも
    生姜焼きなんかどうだろう


    どうだろうって
    どうでしょう


    彼女の望みは
    なんだったのか

    どうでもいいけど
    気にはなる

    気にはなるけど
    気にしない


    どうせ僕が食べるわけじゃない

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  • 水虫の幽霊

    2013/10/26

    楽しい詩

    形のない悲しみ 
    大きさのない虚しさ 
    位置のない苛立ち 

    ああ 助けて 
    私は水虫 

    ああ 水虫の幽霊 

    そんなに嫌わなくても 
    いいじゃないの 

    水虫に権利を 
    水虫に自由を 
    水虫に愛を 

    ああ 痒い 

    とても痒い 
    身も心も痒い 

    ああ ああ ああ 

    ただ痒いばかり 
    水虫の幽霊

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    • Tome館長

      2014/06/09 11:41

      「ゆっくり生きる」はるさんが動画にしてくださいました!

    • Tome館長

      2014/06/09 11:40

      「こえ部」で朗読していただきました!

  • 砂の惑星

    砂の惑星には水がない。

    水がないのに雨は降る。
    砂の雨、つまり降砂だ。

    空を見上げてはいけない。
    砂が目に入ったら失明する。

    降った砂が集まり、川になる。
    砂の川、つまり流砂だ。

    支流が集まり本流になる。
    蛇行しながら海へ流れる。

    砂の海、つまり洋砂だ。

    砂漠と違って歩けない。
    自分の重さで沈んでしまう。

    泳げないなら溺れて死ぬ。

    でも、船に乗れば大丈夫。
    砂の船、つまり漂砂だ。

    焼けた砂が固まったもの。
    水の海の流氷に似ている。

    海だから魚だって釣れる。
    砂の魚、つまり泳砂だ。

    食べられるが旨くない。

    まるで
    そう、まるで

    砂を噛むよな味がする。

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  • 水の惑星

    その星は 海ばかり 

    大陸どころか 
    島もない
     

    魚一匹 
    泳いでおらず 

    プランクトンさえ 
    いないのだ 

    塩分含まぬ
    純水の 

    海 海 海 海 

    恒星の 光受け 
    屈折して 反射して

    宝石みたく 輝くは
    水の惑星 青い星

    キラキラ キラリ
    キラ キラリ

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  • 踊る巫女

    2013/10/20

    明るい詩

    両手に握った枝ふたつ
     うつろな瞳の巫女ひとり

       花髪飾り 白い足袋
        紅の袴 紺の帯


    巫女は踊る リスになり
     柳に揺れて 竹に跳ね

       巫女は踊る 谷を抜け
        沼を渡り 山を越え


    森のけものに囲まれて
     素足の裏を舐められて

       丸い月 ひとつ
        おっぱい ふたつ


    帯をほどいて 笛吹いて
     ぴいひゃら ぴいひゃら

       今夜はうれしい村察

         ぴいひゃら ぴいひゃら
          ぴいひゃらら

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    • Tome館長

      2014/06/06 23:43

      「こえ部」で朗読していただきました!

    • Tome館長

      2013/10/20 02:23

      「ゆっくり生きる」haruさんが動画にしてくださいました!

  • 凍った空

    2013/10/17

    空しい詩

    小さな池に薄氷
     ひやりと張りて

       曇り空
        逆さに映し

          小石投げよか
           投げまいか


    凍った空の
     一枚や二枚

       割れずして
        なんとしよ

          爆弾降るやも
           しれぬのに

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  • 明日の風

    2013/10/16

    明るい詩

    川の流れ 
     浮かぶ舟 

       空を見上げりゃ 
        雲がゆく 


    昨日は過ぎ去り
     今日はここ

       明日は明日の
        風が吹く

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  • 切り札

    2013/10/16

    愉快な話

    「あたしの切り札はこれよ」
    女は服を脱ぎだした。

    やれやれ、またか。
    これだから女ってやつは、まったく。


    「残念ながら」
    おれは首を振る。

    「おれはロボットなんだ。
     人間の色気なんか通じない」

    「あら、奇遇ね」
    彼女は不敵に笑う。

    「じつは、あたしもロボットなの」


    なるほど。

    あらわになった金属部品の
    その悩ましいまでの

    光沢と形状。

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  • 未来派おしゃれ

    2013/10/14

    変な詩

    情熱の動脈 哀愁の静脈 
    脈打つ心臓 膨らむ肺臓 

    痙攣するは 胃と腸と横隔膜


    「とっても素敵な
     内臓露出ファッション!」


    隠しきれない骨格標本の悩ましさ

    体液に濡れる人工臓器
    衝撃の子宮外妊娠

    寄生虫のダンスホール
    悪性腫瘍の謝肉祭


    「むしろ 隠すなんて 恥ずかしい」


    未来における流行の最先端では
    皮膚と筋肉が透明になる。

    刺激を求めて
    どこまでも恥ずかしくなる。

    やがて楽しい 
    透明人間の時代がやってくる。

    Yaeh!

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