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    Works 3,356
  • 重なる夢

    ひとりと ひとりで ふたり

     それぞれ ひとつの 夢があり 

    ひとつと ひとつで ふたつ

     ふたりで ふたつの 夢がある 

    たがいに 夢を 持ち寄って 

     なんやかんや あれやこれ 

    ひとつに 重ねて みたけれど

     大きさ 形も 違うので 

    こちら 合わせりゃ

     あちらが ポロリ 

    あちら 合わせりゃ 

     こちらが ポロリ 

    ポロポロ ポロリ

     ポロ ポロリ

     

     

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    • Tome館長

      2015/04/29 20:02

      「koebu」で朗読していただきました!

    • Tome館長

      2015/04/29 20:01

      「ゆっくり生きる」はるさんが動画にしてくださいました!

  • 永劫回帰

    2015/04/23

    空しい詩

    すべての事物は無価値であり 
    終わりも始まりもない 

    と考えられるとしても 

    それとは別の考えだって 
    いくらでも考えられるはずです。


    考えるだけなら 
    事実に囚われる必要などありません。

    誰ひとり考えておらずとも
    自分だけ考えておればよいのです。

     

     

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  • 開 幕

    2015/04/18

    愉快な話

    ようこそ、紳士淑女の皆さん。

    長らくお待たせいたしました。
    これより完全会員制、秘密の妄想大会の開幕です! 


    えっ? 違いました? 
    はあ・・・・そうですか。

    えー、皆さん、まことに失礼いたしました。
    わたくし、ちょっと妄想してしまったようです。


    そういうわけで、さらにお待たせいたしました。

    好奇心旺盛なる紳士淑女の皆さん。
    これより、世界変態選手権の開幕です!
     


    えっ? またですか? 
    はあ・・・・仕方ないですね。

    あー、じつに困ったものです。

    わたくし、正常な常識人のつもりでしたが 
    どうも変態だったようです。


    それでは今度こそ、もう絶対お待たせいたしません。

    親愛なる紳士淑女の皆さん。
    これより、世界最終戦争の開幕です!

     

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    • Tome館長

      2015/04/18 17:18

      「koebu」で朗読していただきました!

    • Tome館長

      2015/04/18 17:16

      「ゆっくり生きる」はるさんが動画にしてくださいました!

  • ある日突然

    2015/04/15

    論 説

    ある日突然 
    やる気が失せる。


    さらにいくら投入しても
    それ以上は水に溶けなくなり

    コップの底に塩の結晶が沈殿してしまうように 

    似たような作品ばかりできてしまい 
    制作における新鮮な喜びが得難くなる。


    この現象を私は 

    創作意欲または展開の可能性が 
    「飽和した」と呼んでいる。


    もしも追加の水を注げないとすれば
    もう潮時であろう。

    諦めるしかあるまい。

     

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  • 残り香

    2015/04/12

    愛しい詩

     狭き道すれ違いし 
    乙女の髪の残り香は

        儚くも 
    霧の如くに消えたれど 

    果てしもなく広がる
      淡き煩悩の波紋

     

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    • Tome館長

      2015/04/15 21:51

      「koebu」で朗読していただきました!

    • Tome館長

      2015/04/15 21:50

      「ゆっくり生きる」はるさんが動画にしてくださいました!

  • 淋しき楽団

    たくさんの団員がいないから淋しいのではないのです。

    いろいろな楽器がないから淋しいのでもないのです。

    団員はひとりでもいいんです。

    楽器はひとつでもいいんです。

    それでは楽団にならないとしても、いいんです。

    観客がいればいいんです。

    ひとりでも観客がいれば、淋しくはないのです。

     

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  • あやかし

    2015/04/04

    変な話

    「あやかし」という名の怪物に襲われ 
    豪華客船が難破した。


    どんな怪物なのか 
    と言うと 

    なぜか人によって 
    まったく印象が異なるのだった。


    ある水夫 
    「入道雲みたいに大きなクジラだったね」

    若い女性客 
    「あら、いやらしい顔の大男よ」

    幼い女の子 
    「イチゴのショートケーキを頭にのせたタコみたいなの」

    船長 
    「私が見たのは、悩ましき声で歌う美しい人魚の群でした」


    そういうところがまた 
    あやかしのあやかしたる所以なのだろう。

     

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    • Tome館長

      2015/04/05 00:02

      「ゆっくり生きる」はるさんが動画にしてくださいました!

    • Tome館長

      2015/04/05 00:01

      「koebu」で朗読していただきました!

  • 春の宵

    2015/04/02

    愛しい詩

    細き指の滑らかに 
    柔らかなる手を添えて 

    物欲しげなるかな 
    さも愛おしげに見つめては 

    その形よき頬や鼻に 
    押し当て押し当て 

    ススリ スリスリ 
    擦り付け 

    鎌首まわしつ
    チロチロ舌を這わせるに 

    息も絶え絶え 
    身悶え 悶え

    あまつさえ 

    可愛らしき両の唇 
    無理難題に押しひろげ 

    頬張り 
    しゃぶり 
    出し入れの 

    乱暴狼藉の数々 
    いかばかり 

    膝は折れ 腰も折れ 

    心折れ
    夢うつつ 

    ああ されど 

    媚を含んで 
    見上げたる瞳の奥の 

    ウルウルと 
    濡れたる様の  

    いと悩ましきかな 
    春の宵
     
     

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