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    Works 3,356
  • 散文な韻文

    2017/01/29

    変な詩

    こんな恥ずかしいこと 書いていたんだ 昔の日記 

     

     

    片づけた褒美にゲームする と決めて 仕事する 

     

     

    マナーの悪さ 我慢するもマナーであるか 近所付き合い 

     

     

    この場 なんとかしのいでも 次の場どうする 考えてない 

     

     

    お決まりの 定型の挨拶に 非定型で返事したとて 些細 

     

     

    それをする者は それをされても文句言えまい 肉を食う 

     

     

    つまらんこと 言うくらいなら 黙っておれと 言う前に黙る

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  • わからない奴

    2017/01/28

    変な詩

    言ってもわからない奴をわからせるには 

    どうしたらいいか?

     

     やってわからせればよかろう。

     

     

    やってもわからない奴をわからせるには 

    どうしたらいいか?

     

     やらせてわからせればよかろう。

     

     

    やらせてもわからない奴をわからせるには 

    どうしたらいいか?

     

     やっつけるしかあるまい。

     

     

    やっつけてもわからない奴をわからせるには 

    どうしたらいいか?

     

     わかりません。

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  • バラ夫人

    2017/01/27

    変な詩

    「きれいな花にはトゲがある」と言うが 

    夫人のからだには本当にトゲがある。

     

    腕、ひじ、肩、尻、ひざ、首、乳首、・・・・ 

    いたるところ、鋭いトゲだらけ。

     

    下着も上着も、ベッドのシーツも穴だらけ。

    バラの花のように美しい人なのに。

     

    若い夫は入院中。

    愛しさのあまり、無理したらしい。

     

    まるで「鉄の処女」なる拷問具。

     

    なんとかしなければ。

    夫人は美しい顔をゆがめて悩む。

     

    トゲを抜くのは爪を抜くのと同じ。

    深爪みたく、切っても痛い。

     

    どうすりゃいいのかわからない。

    美しくも悩ましい、バラ夫人。

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  • 迷妄の増殖

    2017/01/26

    変な詩

    地下室に 死体が百体 青い空 

     

    鋼鉄の ムカデが歩く うるさいな 

     

    裏庭に 美少女水やり 美女 熟女 

     

    砂粒に 宇宙は宿り木 世は情け 

     

    金貨隠して 尻子玉隠さず 屁の河童 

     

    鎌首もたげ チロチロ揺れるは 下心 

     

    んなこたあ どうでもええねん 百万年 

     

    腹が減ったら 戦があるさ 

     

    以下同類

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  • なりません

    2017/01/25

    暗い詩

    きれいなだけでは なりません 

    かわいいだけでも なりません 

     

    賢いだけでも なれないし 

    素早いだけでも なれません 

     

    清く 正しく 美しくても 

    まだまだ まだまだ 足りません 

     

    我々は 強くあらねば なりません 

     

    強く 強く ひたすら強く 

    まこと 強くあらねば なりません

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  • いくら?

    2017/01/24

    思い出

    高校の教室、廊下側の端の後ろから二番目の席。

    授業中であったか休憩時間であったか思い出せない。

     

    手のひらの上に小銭が少しばかりのっていた。

     

    つまらないことを思いつき、その手を握り締め 

    すぐ後ろの席にいる同級生に突き出す。

     

    握った手を一瞬開いて、すぐに閉じる。

    「いくら?」

     

    彼がそれらしい金額を言う。

     

    「はずれ」

    手のひらを開いて見せる。

     

    硬貨を入れ替え、もう一度。

    「またはずれ」

     

    今度は、彼が自分の小銭を突き出した。

    開いて閉じる。

     

    チラリと見えたがよくわからない。

    適当にそれらしい金額を言う。

     

    すると偶然、当たってしまった。

     

    三百円前後であったか

    彼はその小銭を迷うことなく僕にくれた。

     

    「えっ? いいの?」

    「当たったんだから、仕方ない」

     

    大人だな、と思った。

     

    実際、彼は年齢的に一年先輩であったが 

    精神的には十年ほど先輩な気がした。

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  • 運命の現場

    2017/01/23

    論 説

    なされる前ならともかく 

    すでになされてしまった事柄は 

     

    すべて なるべくしてなった 

    としか言いようがない。

     

     

    そのようにさせない選択も 

    あったであろうに 

     

    もはや 

    そのように選択されてしまった以上 

     

    偶然にせよ 必然にせよ

     

    その選択にも 

    それなりのわけがあったわけだ。

     

     

    だから我々は 

    運命の現場において 

     

    マニュアルや設計図から目を上げ 

    周囲を見渡し 

     

    予兆や不安を感じたら 

     

    それがなされてしまう前に 

    急いでなんとかするしかあるまい。

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  • 申しわけない

    2017/01/22

    論 説

    決して誰もやりたがらないにも係らず 

    必ず誰かがやらねばならない仕事がある。

     

    それをすることが不快を伴うだけでなく 

    損失や苦痛、生命の危険すらあったりする。

     

    いやいやながらにせよ、代償を求めるにせよ 

    その仕事を引き受けてくれる人たちがいる。

     

    もしその人たちがいなかったら、それを 

    他の誰かが代わりにやらねばならない。

     

    それは私であるかもしれず、または 

    あなたでなければならないかもしれない。

     

    だからその人たちに感謝しなければならない 

    などと、良識的に言いたいわけではない。

     

    後ろめたいほど申しわけないのであって 

    感謝するだけで済む問題ではないのだから。

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  • ある割合で

    2017/01/21

    論 説

    つらつら思うに 世の中は 

    はっきりしない ことばかり 

     

    ある割合で おかしな人おれば 

    ある割合で まともな人もいる 

     

    ある割合で 良いことが起こり 

    ある割合で 悪いことも起こる 

     

    あんな意見 あんな解釈あらば 

    こんな意見 こんな解釈もあり 

     

    何から何まで すべてにおいて 

    これこれである とは言い難し 

     

    決めつけぬこと 断ぜぬこと 

    押しつけぬこと 云々ぬん

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  • 乳首の精

    2017/01/20

    愉快な話

    眠気をこらえてまで起きていたいとは思わない。

    それで、すぐにフトンに入って寝た。

     

    なのに、なかなか眠れない。

    退屈してまで眠るのを待ちたくはない。

     

    自然、あれこれフトンの中で考える。

    よからぬ妄想を膨らませていたら、小人が現れた。

     

    「わたしは乳首の精、ニップルです」

    これはまた、変なのが出てきたものだ。

     

    「あなたの乳首を大きくしてさしあげましょう」

    「いや。かまわんでくれ」

     

    「あなたはさっき、大きな乳首を望まれましたよね」

    「ああ。言われてみれば、たしかに」

     

    「ですから、その願いを叶えてさしあげるのですよ」

    「いや。しかし、自分のは小さいままでいい」

     

    「では、どなたのを大きくしたいんですか?」

    「いや。べつに誰のでもいいんだが」

     

    「いい加減ですね」

    「まあ、できればグラマー美少女の胸がいいかな」

     

    「かしこまりました」

    そのままニップルなる乳首の精は消えてしまった。

     

    何も起こらない。

     

    「おいおい」

    フトンをはねのけて起き上がる。

     

    夜でもないから世間は明るい。

    部屋の中に小人の姿はない。

     

    「まさか」

    信じられない気持ちで首を振る。

     

    ひょっとしたら、ひょっとして 

    大変なことをしでかしてしまったのではあるまいな。

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