サカグチテツキヨ

グラフィックデザイナー

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大阪府

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http://www.fengfeeldesign.org/
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サカグチテツキヨ

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サカグチテツキヨ

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  • 五目紙物店「寅屋」

    2012/07/15

    お知らせ

    五目紙物店「寅屋」:{リンク:http://www.fengfeeldesign.org/toraya/ }http://www.fengfeeldesign.org/toraya/

    fengfeeldesignが生まれたのが1998年の事です。それから14年の歳月が過ぎました。何かが繋がっていないという実感がずっとあって、その答えを模索する為の実験として、fengfeeldesignという方法論が生まれました。デザインという形骸に触れた瞬間でもあって、デザインという名の思想の実現にそのファクトリーは必要だったし、fengfeeldesignという在り方はやはり、どこか、社会に通じる一般認識としてのデザインとは少し違う所に重きを置いているのだなと、その過程の中で気付く事が出来ました。寅屋はfengfeeldesignの実験の最中に生まれた変異体である事は確かです。fengfeeldesignが場所としての実験を構築した時点で、何かが生まれる予感というものは確実にあったし、その結果が、この西田辺という場所の偶然であった事も大きな要因になったと思います。隣にギターを制作しているミワくんがきっかけになって、たくさんの人が集まってくるようになりました。基本的には近所の人達で形成された、この西田辺は、いつしかfengfeeldesignの手を離れる事になります。始まりはfengfeeldesignによるミワくんへの活動のフォローでした。それがまさしく五目紙物店「寅屋」なのです。fengfeeldesignによる、ミワくんという実験が思いも寄らない化学変化を起こして寅屋へと変貌を遂げました。ある程度の技と知恵と実績を備えた人物が何故それで喰えないのか、fengfeeldesignの実験で分かった事は、彼らを助ける金持ちが圧倒的に少ないという事です。彼らこそがお金を受け取るべきだし、その投資が次代のクリエイティブを育むというのに、それが分かっていない文化レベルの低い人達が、お金を持ってしまっているという事実にこそあります。fengfeeldesignを達成するには、それらの問題を解決しなければなりません。そして寅屋なのです。圧倒的な才能に溢れ、世界から見捨てられた人達の溜まり場のような場所、もしくは、それらを価値があるものとして、姿勢を示す教養やメッセージを伝える目的の場所が必要なのです。作る人達は、経済に寄り添って生きる人間達に比べて非常にリスキーな時間を過ごしています。あなた達がお金の事を考えている時間を使って、作っている訳ですから、そして、お金持ちは口を揃えてこう言います。社会なめんな。僕はそんな人達に、ふざけんな。と伝えたい。あなた達が芸術や文化、美術に疎いように、作る人間達は、経済や社会について疎いのです。寅屋はこの現状に立ち向かいたいと思います。言わば反抗です。日本は過去に、商と美が寄り添う良い時代があったと聞きます。どうぞ、五目紙物店「寅屋」をどうぞよろしくお願いします。

    『この際、グラフィックデザインにさようならをしてしまい、寅屋という、夢を叶えるなんでも屋さん(文化系)を始める事にしました。寅屋は、いかしたギター、かわいい漫画や、しゃれた釣り道具や、いきなデザインや、紙、印刷などを商う店でございます。なにぶん曲者ぞろいゆえ不行届きがちながら、ふと、私たちの事を思い出してくださりましたら、お散歩がてら、お遊びにいらしてください。

    大阪西田辺 吉日 寅屋事阪口哲清』

  • 「Play Printing & PRINTGEEK01」読了!!

    http://www.fengfeeldesign.org/print_pub/

    プリパブにしては、あか抜けた話題を1つ。というかプリパブ的には、なんでまた!?な話題を1つここで書きたいと思います。我が盟友、もしくは同志の(勝手にお互いがそう呼び合ってるだけw)野口さんが本を出されました。野口さんは、あの紙ラボの野口さんです。僕との接点はそんなにたくさんではないです。会った事も1度だけだし、そんなにメールもしないのだけど、なんか、そういう気がしない不思議な人です。ああ、やっと居た、助かった。というのが最初にコンタクトした時の正直な感想です。今ではすっかり増えたのだけど、当時、確実に僕の廻りには居なかったし、野口さんの廻りにも居なかったのではないのかなあ。まさかこんなに増える(まだまだ少ないけど)とは考えもしなかったです。増えた、というよりも、この本が出た時点で、スタートした時点で、そういう流れにある状態になっただけでも奇跡、みたいなもので、その奇跡の一旦を担ったのは、まさしく、野口さんであったのではないかと思います。見事に印刷の世界を変えたし、これから変えていくんだろうなと感じさせてくれる一冊。久しぶりにこんなに本でドキドキ出来て良かったです。本の感想なんぞは、他のちゃんと人が書くからいいとして(笑。とにかく、ここから!一緒にやろうぜ!&スタート地点なんだぜ!という気持ちに溢れた素晴らしい本でした。これに関しては、当初から方針変わってなくて読んでてじんわりした部分です。そうそう、この巻き込む感じいいねって感じ。それがちゃんと本の文章の説明の仕方にも出てた気がします。PRINTGEEK01もめちゃんこ面白かったぜ!プリパブ会員へは10年後くらいに誘いたいと思います。なんかでも、そういう感じなんだよ、マジで。あくまで盟友。負けてらんないぜ。

    野口さんの最近の動向
    「Play Printing」というオフセット印刷に関する本を出しました。
    http://www.facebook.com/BNNplayprinting

    アマゾン
    http://www.amazon.co.jp/gp/product/gp/product/486100814X/

    ホームページ
    http://yohaku.biz/

    PRINTGEEK
    http://printgeeeek.tumblr.com/

  • フェイスブックページあるよ!

    フェイスブックページあるよ!
    →花形装飾活字を愛でる( http://on.fb.me/NbOQVf )
    →PRINT PUB ( http://on.fb.me/KzM5Fn)

    よろしくね!

  • CDレビュー: 『Mujika Easel/Love & Realism』@西田辺レコード会

    {リンク:http://nishitanaberecordkai.blog130.fc2.com/blog-entry-58.html
    }http://nishitanaberecordkai.blog130.fc2.com/blog-entry-58.html

    Mujika Easel
    http://www.mujika.net/

    Love & Realism
    http://www.mujika.net/saito/Love_and_Realism.html

    どんなミュージシャンでも、たいてい1stアルバムの出来というものは非常によいものです。デヴィッド・ボウイとかボブ・ディランとか、逆に1stアルバムだけなんのこっちゃわからない、混乱の塊のようなものになってしまっている人も中にはいるにはいますが、どうもたいていのミュージシャンの人というのは1stアルバムを出す前に、出す前もずっと音楽のことを勉強したり真剣に活動したりしていて、その延長線上として満を持してアルバムを録音するようで、よく「1stアルバムはそれまでの人生の蓄積、あとのアルバムはただそのアルバムごとの間の時間だけの内容しかないから1曲を作るのに時間のかかる人ほどアルバムの間隔が狭くなればなるだけつまらなくなる。」と言われるように、まあたいていの場合、1stアルバムというのは「結構いい」か「その時点でどうしようもない」かの2つに分かれるものだと考えていいと思います。というかそういうことにしないとこの文章を書き進められないんだ!!


    今回このMujika EaselのCDレビューを書くにあたって、僕はいったいどういうところからこのアルバムを掘り下げていったらいいものかたいへん悩みました。
    ふだんアマゾンなんかにレビューを投稿するときは音楽なんてまったく聴かずに、あるときはもう何年も前に手持ちのCDを売ってしまったようなアルバム(The Shiningの「True Skies」とかね!!)をささーっと、キーボードでこんなもんだろとかたかた叩いてはい投稿、クリックぽちぽちみたいな感じで終わらせてしまうことがたいへん多いのですが、このアルバムについては一切そういう手法が通用しないという感じがあって、もうほんとに生まれてはじめてかもしれないくらいの経験なのですが、なんと散歩しながらメモ帳に気付いた点を書き込みながらレビューを作っていくという、前代未聞の労力を割かなくてはこのアルバムのことは皆目見当がつかない、という感じになってしまっていました。
    普段こういうジャンルの音楽をあまり聴かないということもあるのですが、なんといってもこう、このMujika Easelには「こういうジャンル」といった中でもさらに異端な、なんともこう記憶にとどめてそれを分解しながらテキトーにキーボードをカチャカチャ叩いていくというような感じではとてもレビューなんて書けないだろうハードルの高さ、音楽の難しさのようなものがあったのです。それで僕のメモ帳はいろんな言葉で埋め尽くされていきつつも、ちっとも本質そのものはつかめないという、なんとも情けない状態でだんだんと真っ黒になっていきました。


    しかしこの「Love & Realism」を100回くらい聴いたときのことでしょうか。(まあそんなに聴いてないんですけど、頭の中で思い出したりする回数も含めるとそれくらいいくんじゃないかと・・)唐突に、それまで頭をかかえてうーんうーん言っていたのがまるでうそだったかのように、ほんとびっくりするくらい唐突に、一気にああそうか、別にこれジャンルがどうとかいう音楽じゃないんだ、ということが判明したのです。
    この「ジャンルがどうとかいう感じじゃないんだ。」感というのはものすごく説明が難しい感覚なのですが、同時にこのアルバムを1回でも聴けばたちどころにわかるくらい簡単に音楽の隅から隅までいきわたっている感覚で、1曲目のイントロのピアノからもうすでに、そういう音楽が始まっているなということが、そういう感覚の耳で聞いたらたちどころにわかるようになっています。しかし一方でジャンルとかそういう感じの音楽ではないといいつつも、この音楽がものすごく外に開かれていて、同時に内に篭りまくってもいて、両者のバランスの中であっちに行ったりこっちに行ったりを繰り返してのたくりまわっているような生命感を感じさせるのは、これぞまさしく「1stアルバム感」、この文章の最初のほうに書いた、Mujika Easelの「それまでの人生の蓄積」の爆発に他ならないからだと思いました。

    そう!Mujika Easelは別に、ジャンルのある音楽をやっていないというだけで、別段何か特定の音楽のジャンルのミュージシャンに限定されるような音楽性を持っているわけでもないし、そういう界隈特有のファッションセンス的なオシャレ感を演出したがっているわけでもなかったのです。Mujika Easelというのはただただここに録音されている音の響きの1つ1つのことで、それ以上でもそれ以下でもなく、本当にどこまでもびっくりするくらい純粋にただそれだけ、ただそれだけ十段みたいな感じで、おそろしいくらい純粋無垢な音楽だったのです。


    もちろん純粋無垢な音楽と一口にいったところで、別にそれは聴後感がクリスタルガイザーがぶ飲みしたあと並みたいな感じだとか、そういうことではありません。なんかこう、僕は素人なので楽器のことは全然わかりませんが、ピアノの演奏もこうぐいぐい心に迫ってくるものがあるのでたぶんうまいんだろうし、歌も同じく綺麗な声だなと思うことがあるのでたぶんうまいんだろうと思うのです。
    こういうボケボケな脳みそで音楽聴いてるからたぶん感想が「別にジャンルジャンルしてないだけで、普通にいい音楽」みたいな無意味なものになってしまうのだとも思いますが、どうやらMujika Easelという人はちゃんと発声の勉強とか、楽器の演奏の勉強とかも1つ1つちゃんとこなした上で、その上で決められた(or作った)音楽を演奏する・歌うというよりは、自分のフレーズ(ある種の手癖的な一定の決められた動作の感覚と間合い)を自分で弾いて自分で歌うという、本当に技術があって初めて出来るとともに、おそらくそれをするための技術を習得していく際に技術に淘汰されてごっちゃになって消えてしまうのではないかと思えるようなもろい本能的、先天的な感覚でもって、自分の脳の中にあるそういう音楽というよりはフレーズ、手の動きや声帯の動かし方というようなものを録音して音楽の形に作り上げたのではないか、というふうに思うのです。
    おそらくこのアルバムを聴くときに多くの人が感じるであろうどことなく即興っぽいところとか、無意識っぽいところというのは、そういうのが如実に現れたところなのかなと思います。反対に「Foolish Woman」など、あきらかに曲を意識して作られた曲の中にはそういうものはあまり感じられない反面、どこかそういう歌を歌っている歌手になりきって遊ぼうとしているかのようなMujika Easelの姿が垣間見られて、なんだかそれはそれでおもしろい、動機的には変わらないものがあるんだろうなというふうに感じます。

    Mujika Easelの音楽が「別にジャンルジャンルしていない音楽」だとわかったときに、もう1つ気がついたのは、たとえ音楽の演奏者がそういう音楽を目指していたり体現できたりしていたとしても、できた音楽はその演奏者の選んだ楽器や音の感じなどによってファースト・インプレッションは特定のジャンルのかたちで伝わらざるを得ないので、どうあがいても第一印象や、その演奏者がスタイルをかえない限りはそれ以降ずっとその人の印象は、ある特定のジャンルの中に納まってしまうということです。
    よく考えればMujika Easelは「ジャンルジャンルしてない」と形容したものの、同じようにへヴィメタなのにフォークソングをデス声にしたような歌しか歌えないようなバンドや、現代音楽的な感性の持ち主なのに表現はすべてSSW的な領域にしか落とし込めないような人はたくさんいます。それは演奏力がなくて、自分のイメージしている音楽を表現できないからこういうかたちになった、という意味ではなくて、本当は○○のような音楽をしているのに、自分は××のような音楽をしていると思っている、的なことです。そしてまた、本当は○○のような音楽をしたいけど、それを表現する手段が××という音楽しかないから、(それが一番近いので)××のような音楽をしている、という感じの人もいます。Mujika Easelはおそらく圧倒的に後者の部類に属するミュージシャンなのではないでしょうか。

    そう、この「Love & Realism」を聴けば聴くほど、深く響くピアノが、旋律やほかの雰囲気彩り楽器が、一瞬、ふっとMujika Easelのボーカルとは全然関係ないところで、自分勝手に鳴っているかのような錯覚を覚えるときがあります。Mujika Easelの音楽と楽器との関係が乖離する瞬間というか、そういうものがあるのです。僕はここからMujika Easelは本当はこんな音楽をしたがってるのにできないんだ!!みたいな、AKBのファンみたいなあほあほ発言をするつもりはありませんが(というかこの文章全部僕の妄想だし・・)そういう観点からこのアルバムを聴いていくと、そういうMujika Easelの思っている音楽と実際の演奏されてる楽器や歌との間の距離の乖離というものが感じられて、ついにはそこに70年代の初期パンクスの演奏力とイメージが乖離しまくっていて取り返しがつかないぜ、みたいなパンク的なものさえ感じられてきます。そのパンク的な勢いが、きっと上述した「1stアルバム感」というものの形成にも付与している感じがしないでもないですが、なんか聴いててそういう、パンクのアルバムだなと思う瞬間も時々あるのです。

    ではそういうジャンルジャンルしていない、Mujika Easelの「Love & Realism」とはいったいどういう音楽なのでしょうか。
    一見旋律があるようで旋律がなく、歌があるようで歌がない。打ち込みのエレクトロニカを人力でやっているような趣があるとともに、クラシックの室内楽の独奏を隣の部屋で聴いているかのような感覚にもなります。トム・ウェイツの1stアルバム1曲目に近いものを感じるときもあれば、Aphex Twinの『Druqks』に近い冷たさを感じることもあります。ビョークにもスティーナ・ノッテルダムにも似てないと思いますがどことなくマヘル・シャヘル・ハシュ・バズや工藤冬里周辺を彷彿とさせる瞬間もあります(工藤礼子『夜の稲』はこれの対極か同じようなところにあるアルバムだと思います)戦時中のナチス社交界で流れていたかのような哀愁ただようワルツを聴いているような感じもするし、「ふるさと」ばりの童謡を聴いているかのような感じになるときも、ギターのかわりにピアノに持ち替えた女性アシッド・フォークシンガーのアルバムを聴いているような感じもします。ゑでぃまあこんの『あおいあしおと』や一部メンボーズ、二階堂和美とまではいかないけどそこらへんに近い声や音の質感を得ることができます。どちらかというとカラーの世界という感じがすごくして、澄んだ空気の透明感や、初夏の早朝のさんさんと太陽のふりそそぐ感じというものがあります。歌声の風通しのよさにはなんだかJ−POPの最末端を聴いてるような感じにもなるし、フランスのセルジュ・ゲンズブール的なものに耳をかしているような感じがします。全体的に平成というよりは昭和か90年代初頭を感じる音楽で、夜眠る前よりは朝起きるために聴きたくなるようなぴりっとした緊張感があります。クラシックでもなければジャズでもロックでもなんでもないけど個人的にはパンクっぽいものを一番感じます。バッド・レリジョンのボーカルの人が作ったアコギ1本のカントリーカバーアルバムのジャケットを見たときにイメージした音の感じと微妙に近いようなことをやっています。(ちなみにそのアルバムはちゃんと聴いたら機械加工されまくった人工糞カントリー音がゴミみたいにウザい大駄作で、バッド・レリジョンを聴かなくなるきっかけとなった作品です)XTCのアンディ・パートリッジが性懲りもなく出し続けるXTCの未発表スタジオデモ音源集で聴ける『Skylarking』のアウトテイク集のような風情もあります。ラグタイムやロカビリー、カントリーにブルーグラスの要素も感じないでもありません。

    Mujika Easelの音楽はそのような音楽です。
    つまり聴く人のそれまでの音楽経験によってどうとでもその人それぞれのものの感じ方で形容詞を変えられる、それだけ明確に「ギターがカッコいい」とか、「ピアノのへろへろな弾き方が最高」とかいう言葉では終わらせられない、そういう楽器発ジャンル経由の音ではない、ということです。
    まず楽器よりも何よりも先に動作とかそういうものがあって、それが楽器を通じて音になって耳に届いてくる。その音1つ1つの音色や音響がそれぞれ1曲としてCDのトラック分けをしていいくらいまとまっているようでブッ散らかっている、そういう自由で色彩豊かな音楽です。もしかしたらMujika Easelはよくいう「共感覚」の持ち主かもしれません。いや、たぶんそうだ!!そうなんだ!!だから聴き手によってその音の1つ1つの響きでもうジャンルが違うし、だからそれをまとまった曲や音楽の形として伝えられると形容詞がみつからなくて誌的な言葉でようするに「やられた!」という文章をそれっぽく書くか、何を書いていいかまったくわからないからとりあえずオシャンティー文章の最後にそっと「あなたの日常にMujika Easel。」的なことを書くしかなくなってしまう。それくらい1つのまとまった音楽だろとたかを括って挑むと大怪我をする音楽です。音楽というよりは仕草に近いものなのかもしれません。

    たぶんコードで音楽を作ってる人や、録音がどうこうとかボーカルがどうこうとかいう人は、きっとこの人のようなかたちでは音楽に向き合えないと思います。もはや録音されたもの、演奏され、音として野に放たれた音としての音楽が好きな人では、このMujika Easelのような、音よりも前、くらいの段階から音楽をはじめているような音楽にはなかなか到達できないことかと思います。ヘタウマという言葉がありますが、ようはあのウマ味というのは、その演奏者の腕の動作がそういう音に直結しているというのが根本の原因にあります。ダイナソーJrのギターの人の音は極論を言うとダイナソーJrのギターの人の体の動きなのです。そしてMujika Easelの場合は、その動きと音との関係を自分の中で完全に掌握してしまっているような感じを受けます。だからいちいち音楽は感情的だし、ものすごくシンプルな意味で一音一音に感情が篭っている。こういうのって普通死にかけの黒人のブルースのおっちゃんか、アフリカかどこかの意味不明な民族楽器をありえない高速度で奏でてほがらかな癒し系サウンドをかなで続けるようなおっさんしかできないようなことだと思うのですが、どう考えてもMujika Easelはこういうジャンルレスな音の世界の中で、ある程度の作りこまれた雰囲気こそまとってはいるものの、そういうアクロバティックなことができてしまっている・・。なんというかこのアルバム、「Love & Realism」はそういう意味でほんと奇跡的な1枚だと思います。とにかく、ありとあらゆる音楽に聞き飽きた、と堂々と自称できる方にこそ聴いてほしい音楽です。ジャケットや見た目は堅苦しそうな、いかにもマニアックそうな音楽ですが、聴いてみるときゃりーぱみゅぱみゅよりもずっと聴きやすくて、親しみの持てる音楽だということがわかります!!


    ※あとこのアルバムは、ジャケットもイイ!!4面見開き(こういう言い方でいいのだろうか・・)で、一度パッカーンと開いたあと、もう一度縦にパッカーンと開くというナイスな仕様になっています。そしてパッカーンと全部開いた右のところに歌詞カードやライナーが、中央にCDがどーんとあるという仕様です。そういう細かいところへのこだわりもグッド!!

    ※CD、音源は以下のところで買えます!!(ジュリアンレノンのときもこれ書けばよかった・・)

    Shop
    http://www.dear-air.com/shop/lnr.html

    itunes
    http://itunes.apple.com/jp/album/love-and-realism/id319230665

    Amazon.co.jp
    http://www.amazon.co.jp/Love-Realism-mujika-easel/dp/B000EIF8O6/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1339151333&sr=8-2

    HMV
    http://www.hmv.co.jp/product/detail/1393520


    たぶんこれ以外のところでも買えます!!以上久しぶりの長編レビューでした!

  • Mujika Easel

    http://www.fengfeeldesign.org/print_pub/

    http://www.mujika.net/

    この音を作っている人はどういう人なんだろう。かれこれ10年くらいずっと聴いていたけれど、それがホント分からなくて&いつもなんかこう節目というか、作業の最中、というよりかは、帰ってくる場所みたいな、そんな存在でした。最近、会う機会があって、ふわわーっていろんな謎が一気に溶けた感じがして、でもまだまだ、もっともっと会ったり喋ったりしないと、それが形になっていかないんだろうなという実感もありつつ、せっかく会えた事だし、やっとMujika Easelの事を紹介出来るなと思いました。なんでまた、PRINT PUBで音楽の事を!?な感じなんだけど、音楽の事を分かっていない僕が、タラタラとレビューなんぞを書くのは小門違い&恐れ多いし、それは同時に本人に伝える事になるだろうから、でも、そういうのは、出来れば直接会って伝えたいなと(何書いてんだか…。でね、先日、お会いした時に案外盛り上がった話しがあって、それは多分、ここで書いた方がいいのと、こんなに素晴らしいアーティストが居るよ!っていうのをダブルでお伝え出来るし一石二鳥じゃないかという事で、実は、ご本人様に会員になっていただきつつ、是非に彼女のMujika Easelの音楽に触れて貰えたらなと考えております。Mujika EaselのCDはジャケットがもの凄く凝っていて、以前に一度、相談を受けたのだけど、あの時の僕では多分、それを成就出来ないなというのがあって、お断りした経緯がありました(先日会った時にかなりの平謝り…。それくらい、たかだかジャケットなのだけど、中の音源が滲み出ているような、魂の感じる工夫が凝らされていて、それらをご紹介する中で関節的にMujika Easelの魅力を知ってもらい、サイト「 http://www.mujika.net/ 」に全てが書かれているので、是非に一度耳にして欲しいなという意図をバラしつつ進めていきたいと思います。まず、お話の中で一番に印象強かったのは、その全てが「内職」で行われている事です。会員様の中にも、この「内職」を経験した方というのはおられると思いますが、なんとアーティスト本人がそれを「内職」し完成させて→納品というプロセスを踏んでいたというものです。しかも加工数が何十とか何百ではなく、1000枚単位でそれを行っていたらしいのですが、その上に、本人が直接、印刷屋さんに足を運んで交渉しつつ話しを進めるなど、その熱意に驚かされたというか、自分の作ったものに最後まで責任を持っている事に凄く感動をいたしました。ちゃんと「竹尾の見本貼店」に足を運ばれて紙を選ぶとか、デザイナーいらないんじゃ…という行動を起こされていたんですね。僕は、この話しを聞いた時、感動と同時に反省の念を覚えました。デザイナー何やってんだこんにゃろ!みたいな。Mujika Easelの廻りにMujika Easelが満足、納得のいくようなデザイン、印刷が相談、頼める状態に無かったって事だよね。金銭的な問題を通り越して、なんかこう、ああ、しまったなあ、という気持ちでいっぱいになりました。僕個人としては、この状態というのは、Mujika Easelだけの話しではなくて、ほとんどのアーティストが同じだと考えています。つまりデザイナーとアーティストが近く無い。デザイナーが圧倒的な商売人に成り果ててしまっている。こんなにもアーティストが熱を帯びて作っているのに、デザイナーは何やってんだ!と居たたまれない気持ちでいっぱいだったりします。印刷や折りは加工でやって貰いつつ、「内職」で両面テープで10カ所くらい自分で貼り合わせるとか、既製の封筒を「内職」でクシャッとするなど…etc。ホント、デザイナーは何をお高く止まっているんだろうと、お話のなかで色々と作る事への情熱というか、到達したい地点に、なんとしても辿り着こうとする意志みたいなものは、そこらへんのデザイナーには到底真似出来ない強さを感じる事が出来ました。こういうのってホント見習いたいです。僕は、グラフィックデザインは音楽と密接に関わるべきだと思うし、お互いに引率し合う存在であればなと望んでいます。今回、Mujika Easelとの出会いはその思いを強くする意味でも大きかったし、是非、そんなMujika Easelとfengfeeldesignでなんか一緒にやれたらなという思いでいっぱいになりました。そして、音楽をに耳を傾けてみてください。グラフィックデザイナーは、音楽家やその他の形にしたい人の印刷や、それに伴う加工、の良い翻訳家でありたいと願うばかりです。

  • 紙様大阪降臨(星の王子様ニューヨークへ行く的な)

    http://www.fengfeeldesign.org/print_pub/
    http://www.facebook.com/media/set/?set=a.310242865722466.73313.100002102656640&type=1

    紙様こと紙で作った文房具をやっとこさ見る事が出来ました。場所は大阪のペーパーボイス。「東京製本二世連合会」の30周年記念をきっかけで作られたそうな。1つ1つのアイテムの解説の前に、まず、これが作られた事の奇跡にまずは賛辞と拍手を贈りたいと思います。もっとこういうのやったらいいんだよって、心の底から思うし、こういうのが、もっともっと知られるべきなんだと、PRINTPUBは小さい声だけど、ここで全力で掲載します。それくらい、加工の技術が凄いのと、新たな発見がいっぱいあったりと、まず、見て損は無いのだよね。先に書いておきますると、平和紙業のペーパーボイスの大阪、東京で両方で見れます。見る時は予約が必要との事で、大阪の場合はフクダさん、東京の場合はニシタニさんに言ったらいいみたいです。このキーワードで分かんない場合や、紙の代理店とは関係を持ってなくて、頼み難いとかだったら、大阪でしたら僕経由でもお願いしまするので、声かけてもらえたらと思います。いや、マジで一回見といた方がいいと思います。なんか作ってる時のやったるぜワクワク感がスゲー伝わってきて、こっちまで、なんかやりたくなるのと、なんというか、知らない加工と加工屋さんの名前が、いっぱい分かって、頼むぞー!ていう感じになります。大体、製本屋さんとかあえてここに!ていう事なんてそんなに無いしなあ。きっと知らないだけで、製本屋さん毎に得意分野とかオンリーワンな技術とか絶対あるもんね。そういう片鱗だけでも味わえるというのは、刺激的で良いと思います。モノとしては、鉛筆、消しゴム、クリップ、定規、筆箱、メモ帳、製本自体にも色んな技と工夫が使われていて、大興奮です!(ちなみにfengfeeldesignの実家は文房具店ですw。まず、鉛筆ですが、これがまた面白い!黒鉛に新聞紙をキュウキュウにクルクル巻きにしているという一品です。僕はこれが一番気に入ったんですが、もったいないけれど、色んな紙でそれやったら面白いだろうなあと感じました(クレーンレトラとか…。それが鉛筆である事も面白いのですが、巻くという技術は新しい表現にめちゃくちゃ使えるような予感です。

  • コスモテック @ PRINT PUB

    2012/05/04

    活動記録

    http://www.fengfeeldesign.org/print_pub/

    コスモテック

    コスモテックさんです。そうです、あの!箔押し屋さん!!去年あたりからお世話になってるんですが、なんかもう僕の中では箔押しの事ならコスモテックさんって事になった気がします。申し分ない技術力と探究心と挑戦欲を兼ね備えた箔押し屋さんは、いくつか押し加工屋さんの箔押しに触れてきましたが、ここに勝る所は無かった印象です。とくに青木さんの存在は凄い大きいです。凄く話しを聞いてくれるし、メールの返信が鬼早い!青木さんのコピーロボットを100体くらい作って、いろんな印刷所に配置したら、いっぱいいろんな事が変わるんだろうなと思います。コスモテックの在り方に凄い賛同するし、いろんな人に紹介したいです。それくらいなんか良い風が吹いているというか、技術以上に人がホント素晴らしいです。もちろん技術も素晴らしいです!一番聞く感想が「綺麗に押せている」というもの。これって凄く単純で当然じゃんみたいな話しなんだけど、それを越えた綺麗さなんです。まず、皆さんおっしゃっいます。その反応の一番大きかったのが、「楽しい印刷物理科学実験 パチカ&OKフロート feat. 花形装飾活字」です。渡した方には紙の押し具合への研究がキッチリと成されている結果だとおっしゃっていただけたり、同業者さんからは、ウチじゃ無理!宣言をいただいたりと、色々とご意見をいただきました。青木さんは「じゃ、まずやってみましょう」ってすぐ言うイメージなんですが、この差って充分に現実化します。頼む側からすれば、やってみたい訳で、そこらへんが僕が一番コスモテック並びに青木さんに惹かれた所なのかもしれません。「じゃ、まずやってみましょう。」が言えるのは、凄く勇気が居るし、デザインする側に寄っていて、かつ、自分達の技術に自信があるからなんだろうなあという印象です。僕はアイデアとか無いからなあ。そういうのん考えるのスゲいめんどいし、むしろそういうのを考える人が居てくれるくらいが助かる感じなのです。なんというか昔から細かい作業が嫌いだし、だからこそグラフィックデザインなんですが、だって、そういう難しい所を全部やってくれるのが印刷加工な訳で、その中でもコスモテックさんは技術が凄くて、細かい事が嫌いな僕の話しを青木さんが聞いてくれるんです。いや、ホント有り難いです。デザイナーに細かい作業押し付ける印刷屋も、細かい作業をデザインの時点で仕組んでしまうデザイナーも、ナンセンスだと思っています。それを謳歌したのが、「箔押し五重奏、パターン装飾@秋バージョンのポストカード」と「箔押し六重奏、パターン装飾@秋バージョンのポストカード」になります。版に起こす作業こそ時間かかりましたが、パターン図案そのものは、完成までの実質的な時間というのは、そんなにかかっておらず、ある一定のルールと個々のデッサンが出来ていればすぐなのですね。実はそんな難しい事はしとらんのです。ただ、それが箔押しだった事と、コスモテックさんの技術によるものであり、そして話しを聞いてくれたのが青木さんだったという奇跡が、今回のこの印刷加工されたものを生み出した一番の要素であると思います。だって、形になるまでは、単なる夢で妄想ですからねえ。いや、ホント、素晴らしいものに仕上げていただいて感謝です。また、この密度でやりたいなあ。このコスモテックさんのブログももちろんの事、青木さんのツイッター( https://twitter.com/cosmotech_no1/ )もめちゃんこ面白いです。是非フォローしてみては。んで、一度ここの箔押しは体感しといた方がいいと思います。箔押しへのイメージがガラリと変わりますぜ。実際、僕がそうだったし。

    ■最近のコスモテックさん
    『OKフロートの新しい見せ方』 通称「ハッキング」

    PROJECT:
    箔押し五重奏パターン装飾@秋バージョンのポストカード
    箔押し六重奏パターン装飾@秋バージョンのポストカード
    2012年fengfeeldesign年賀状
    2012年コスモテック年賀状
    クレーンレトラによるデボス&エンボスfeat花形装飾活字
    楽しい印刷物理科学実験 パチカ&OKフロート feat. 花形装飾活字
    くるくる万華鏡 on チップボール feat. PRINTERS’FLOWERS “fuji”

    「PRINT PUB」では印刷の世界を、ほんの少し楽しくする様々な活動を行なっております。クローズドになりがちな印刷(PRINT)を公開(PUB)する事によって、その世界を紹介したり構築したりします。基本的には、fengfeeldesign、寅屋、その周辺の印刷や動きが見える場所として、これから少しずつ形にしていく所存です。「PRINT PUB」がきっかけになり新たな印刷の世界が生まれる事を期待しております。
    ■会員の募集
    「PRINT PUB」では会員の募集をしております。メンバーになる事により印刷トライアルや、情報の共有など「PRINT PUB」に関わる全ての動向に参加する事が出来ます。会員になる為の条件は以下の通りです。
    ・「PRINT PUB」での印刷トライアルへの積極的な参加をしていただける方。
    ・「PRINT PUB」に印刷所を紹介し、その紹介文章を書いていただける方。
    ・「PRINT PUB」に自身の印刷トライアルを紹介し、その紹介文章を書いていただける方。
    ・「PRINT PUB」にて自身の本名や活動の紹介を許可していただける方。
    ・「PRINT PUB」に資金を出してくれるパトロンになってくれる方。
    ※こちらからお声掛けさせていただいた方は例外とさせていただきます。
    以上、条件を満たされる方なら誰でも会員になる事が出来ます。また会員の皆様には「PRINT PUB」会員の証明として、ナンバリングとお名前の入った会員証を後日お送りいたします。会員希望の方は、< print_pub@fengfeeldesign.org >まで件名を「会員希望」にしていただき、「お名前」「会員証の送付先」とともに会員一覧に掲載して欲しい情報などを書いてお送りください。お待ちしております。

  • 花形装飾活字に文章をご寄稿いただきました。

    2012/04/18

    お知らせ

    http://printersflowers.fengfeeldesign.org/?eid=807289
    「花形装飾活字を愛でる」に文章の寄稿がありました!!(専門学校の学科長さんからいただいてしまいました…
    なんともデザインへの愛と印刷への渇望に溢れた文章です!
    是非に読んでみてください!!サラリと密度の高い事を書いてて読み応えあり◎
    その他、全ての寄稿文章はこちら→ http://printersflowers.fengfeeldesign.org/?cid=34120

  • PRINT PUB

    2012/04/17

    お知らせ

    http://www.fengfeeldesign.org/print_pub/

    「PRINT PUB」では印刷の世界を、ほんの少し楽しくする様々な活動を行なっております。クローズドになりがちな印刷(PRINT)を公開(PUB)する事によって、その世界を紹介したり構築したりします。基本的には、fengfeeldesign、寅屋、その周辺の印刷や動きが見える場所として、これから少しずつ形にしていく所存です。「PRINT PUB」がきっかけになり新たな印刷の世界が生まれる事を期待しております。

    ■会員の募集
    「PRINT PUB」では会員の募集をしております。メンバーになる事により印刷トライアルや、情報の共有など「PRINT PUB」に関わる全ての動向に参加する事が出来ます。会員になる為の条件は以下の通りです。

    ・「PRINT PUB」での印刷トライアルへの積極的な参加をしていただける方。
    ・「PRINT PUB」に印刷所を紹介し、その紹介文章を書いていただける方。
    ・「PRINT PUB」に自身の印刷トライアルを紹介し、その紹介文章を書いていただける方。
    ・「PRINT PUB」にて自身の本名や活動の紹介を許可していただける方。
    ・「PRINT PUB」に資金を出してくれるパトロンになってくれる方。
    ※こちらからお声掛けさせていただいた方は例外とさせていただきます。

    以上、条件を満たされる方なら誰でも会員になる事が出来ます。また会員の皆様には「PRINT PUB」会員の証明として、ナンバリングとお名前の入った会員証を後日お送りいたします。会員希望の方は、< print_pub@fengfeeldesign.org >まで件名を「会員希望」にしていただき、「お名前」「会員証の送付先」とともに会員一覧に掲載して欲しい情報などを書いてお送りください。お待ちしております。

  • 写真撮りました!投票よろしくです!!

    2012/04/08

    お知らせ

    写真撮りました。
    miwakazuki くんの作ったマゼランめっちゃカッコいい!
    http://on.fb.me/I5HhXX
    http://on.fb.me/I5HgmN
    投票お待ちしてます!→ http://bit.ly/I5HgmX

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