Tome Bank

main visual

Tome館長

m
r

Tome館長

CREATOR

  • 3

    Fav 1,206
  • 9

    View 6,102,118
  • p

    Works 3,356
  • みんなの声

    それぞれの声は 
    それぞれ違うけど 

    それぞれの声が集まってできる 
    みんなの声は 

    なんだか どれも 
    似ているような気がする。


    結局 
    そういうところに落ち着いちゃうんだ。


    なんだかとっても 
    さみしいな。

    Comment (1)

    • ログインするとコメントを投稿できます。

      投稿
  • 渡れない川

    対岸が遠いわけではなく
    流れが激しいわけでもない。

    それなのに
    渡れない川がある。


    対岸を眺むれば
    美しい花が咲いている。

    誘うように川面は
    キラキラ優しく輝いている。

    それなのに
    その川は渡れない。


    少なくとも
    今の私には渡れない。

    今の私には
    まだ渡る資格がない。

    Comment (1)

    • ログインするとコメントを投稿できます。

      投稿
  • 朝日の外で

    辺鄙なところにあるため
    けっして朝の訪れることのない村があって

    そこでは
    鶏も時を告げない。


    そのため
    突然のように昼が始まり 

    不意打ちのように昼が終わる。


    あとはただ

    眠るしかすることのない
    漆黒の闇の夜があるばかりである。

    Comment (2)

    • ログインするとコメントを投稿できます。

      投稿
    • Tome館長

      2014/07/14 19:29

      「こえ部」で朗読していただきました!

    • Tome館長

      2014/03/17 13:33

      「ゆっくり生きる」はるさんが動画にしてくださいました!

  • 収穫祭の夜

    収穫祭の夜なのに
     あたいにゃなんも収穫ない


    笛や太鼓は鳴るけれど

      花が咲かねば
       実もならず

         愛しいあの人
          誰のもの


    踊る阿呆を見もせねで
     賢者信者の多すぎて

       いっそ枯れよか
        朽ちようか

          風が撫でてくれようぞ      


    収穫祭の夜なれば
     どなたかあたいを刈り取って

    Comment (1)

    • ログインするとコメントを投稿できます。

      投稿
  • 泣いたりしない

    さびしいくらいで
     泣いたりしない

       かなしいだけじゃ
        泣くもんか


    いたくっても
     我慢する

       うれしくっても
        笑うだけ


    なみだ 見たけりゃ
     お金 ちょうだい

       ほらね 泣くでしょ
        おなみだ ちょうだい

    Comment (1)

    • ログインするとコメントを投稿できます。

      投稿
  • 秋の日

    虫の音 途絶え
     葉は枯れ落ち

       もう陽は
        高く昇らない 


    木枯らしに うち震え
     猫背の犬となり

       雨降れば ひたすら
        逃げる算段ばかりなり 


    このまま
     朽ち果つる前に

       われら なにを語りし
        なにを残せし 


    ああ しかし
     うやむやに時は過ぎ

       井戸はすたれど
        秋の日はつるべ落とし

    Comment (1)

    • ログインするとコメントを投稿できます。

      投稿
  • 古代の夢

    疲れ果ててしまったら
    古墳の底で眠ります

    勾玉 管玉
    じゃらじゃら首に飾って

    奴婢の身代わり
    埴輪をたくさん埋めて


    深く静かに
    古代の夢を見たいだけ

    青銅の鏡とか甲冑とか鏃とか
    そんなのいらない

    幾千年幾万年も
    眠り続けていたいだけ

    世界の果ての向こう側に何があるのか

    世界の始まりの前に何が終わったのか
    世界の終わりのあとに何が始まるのか

    あれこれ空想してみたいだけ


    夜になれば 古墳の上
    くるりと蛍が舞うだろう

    静かにゆっくり
    銅鐸を鳴らしておくれ

    Comment (1)

    • ログインするとコメントを投稿できます。

      投稿
  • また会おう

    また会おう
    いつかきっと

    帽子かぶって
    サングラスかけて

    マスクまでして
    他人のふりして

    ともかく君に
    気づかれないように

    こっそり そっと
    また会おう

    Comment (1)

    • ログインするとコメントを投稿できます。

      投稿
  • 遥かなる故郷

    故郷なるもの
    失われて久しき


    故郷あり
    と言えば あり

    また なし
    と言わば なし


    いかに時空
    占めようと

    故郷と思えねば
    もはや故郷にあらじ


    なべて思い出
    時の大河に流れ去り

    故郷 はるか遠く
    わずかに近く

    風化しつつも

    心の内のみ
    存続す

    Comment (1)

    • ログインするとコメントを投稿できます。

      投稿
  • いつか帰らん

    いつか帰らん
    海の底


    赤子 泣こうが
    泣くまいが

    雷 鳴ろうが
    鳴るまいが


    いつか帰らん
    海の底

    Comment (2)

    • ログインするとコメントを投稿できます。

      投稿
    • Tome館長

      2014/06/25 12:05

      「こえ部」で朗読していただきました!

    • Tome館長

      2014/02/25 12:10

      「ゆっくり生きる」はるさんが動画にしてくださいました!

RSS
k
k