ボタンの掛け違い
2016/04/13
まず最初にボタンを掛け違えてしまった。
「そこじゃないってば」
さらにボタンを掛ける途中でもボタンを掛け違えてしまった。
「違うってば。ここよ」
だいたい、もともとボタンの数とボタン穴の数が等しくなかった。
「あんた、そっちの趣味があるの?」
しかもその上、ボタン穴に入れる前にボタンが取れてしまった。
「もう。だらしないわね」
呆れたことに、ボタンが大きいかボタン穴が小さいかして
ボタンがボタン穴に入らなことすらあった。
「だから、そこは無理だってば」
それどころか逆に、ボタンが小さいかボタン穴が大きいかして
ボタンがボタン穴からはずれる場合もあった。
「まったく。あんたって最低ね」
そもそも、どうやら着る服を間違えていたようだ。
「もう私に近寄らないで」
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