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2008/07/21
紹介しておりますエンスヘデ活字シリーズ60の花形装飾活字のデータ差し上げます。
詳しくは
http://www.fengfeeldesign.org/をご覧ください。
お待ちしております。
2255と2256。
2245と2246と同系。
相変わらずいいカタチしてる。
版を組み合わせる妙のバリエーションとしては正しいあり方だね、
と言わざるえないバリエーションをしちょります。
だってスゲーもん。
図案としては前のそれをほとんど一緒。
バランスのとり方も一緒で逸脱なのも変わらず。
これのおかげで、
前のやつだけで組んでいこうものなら、
なんかパターンが前面に押し出されてしまって、
単純でつまらないものになっちゃうんだけど、
これが加わる事でなんと自然な事か。
で、
もう気付いている方もおられると思うけれど、
何か植物(知っている人いたら教えてください)のツルを模している。
この装飾全体がそのようになっているので、
上手く組めば一本のツルが形成しているように見せる事が出来たり、
1つの庭のように表現できたり壁に絡まっている様を表現したりと、
版を組むと同時にどこか箱庭に似た、
または宮廷の大庭園を組むような作業になってて、
これってまさに、
オランダの宮廷文化とその時代にマッチしたデザインだよねと言っちゃいますよね。
大体がそのオブジェクトそのものが具体的な何かであって、
その組み合わせる事で抽象的な表現(なんか意味あるんやろうけど)になっていくのが、
ほとんどの花形装飾の有り様に対して、
このエンスヘデのものは、
額面というか組む事で初めて動き始めるんすよね。
ただでさえ細かい装飾なのでそれは風景に近いようにも感じます。
それはまるで実に遠景だと思う。
あ、次で基本系はおしまいです。
基本形紹介するの飽きたよー(本音)。
なのでそれも次で最後です。
次の次からは少し違う展開になってきます。
お楽しみに。
2008/07/20
紹介しておりますエンスヘデ活字シリーズ60の花形装飾活字のデータ差し上げます。
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お待ちしております。
2254。
形はピン型で、
四隅に置く斜めのやつを真っ直ぐにした感じでもある。
ピン型でもあり何か上部がヤジロベーのようなっており、
下部のがっしりとした印象に比べて凄く不安定だ。
こうとも言える、
下部の具体的なイメージに対して、
上部がその象徴的に演出している。
が、
実際に使用しているものを探ると、
このタイプのものは逆様にして、
上部の直線部、
あ、ちなみにこれもきちんと直線部と曲線部を作っています。
もうこれは書かなくていいね。
上部の直線部を基準にして組んでる場合が多いように思う。
例のように囲む場合には、
並べて外側に波を打つようにするといい感じになる。
罫で囲んだ肉系の図案がある時に、
その外側をサポートするような時には凄く役に立つ。
もう1つ、
これに限った事ではないけれど、
囲いの内側を直線に設計した場合には内側に配する図案はその逆にする事で、
規則正しく同じ方向に配する場合よりもその美しさも整理性も抜群に高まる。
ルールの複雑性は賛成は出来ないけれど、
装飾のランダム性には努力はした方がいいと思う。
図案的にはこのタイプのものはあまり好きじゃない。
このタイプは全体的にアカンらしい。
使い勝手が悪いし象徴的過ぎる。
主張すんのはいいが目的がしっかりしてるもんだから孤立感が強い。
それがいいところでもあるし、
ボクにとっては好きなじゃないところでもある。
2008/07/19
紹介しておりますエンスヘデ活字シリーズ60の花形装飾活字のデータ差し上げます。
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お待ちしております。
この文章書くのに図案達をずっと見つめたり弄ったりしていたら、
段々と女の人に見えてきた。イケナイイケナイ。
2253。
2238のポイントになる役割と同系のデッカイバージョンです。
ちょっとずつ図案が大きくなってきてるので、
半分だけの拡大図を付属しています。
ただ、これ、なんせ重い。
でかいだけに重い。
前にみたいに文字の上に乗せたりするとズッシリしすぎてなんか、
君ってカワイくて美人なんだけど重いんだよねえみたいな、
それくらい重いのです。
と言いつつという事は安定感が凄いあるって事なので、
縁の下の力持ちみたいなそういう存在でもありかもねむ。
文字の下に持つと凄い安心するし、
図案そのものを上下回転させて文字の上に配せば、
重いというか浮遊感が出て不思議な感じになる。
囲む時に使う場合には、
今までと逆に内に曲線で外の直線にした方が、
なんせ重いので逆にすれば軽くなるという発想で、
おかげで中の情報がすっきり見れる。
工夫するなら、
例の囲いの上の部分のように、
お互いに対象にバランスよく配して、
中に空白の線を作ってみるのもありかもしんない。
これもキチンと直線と曲線を使い分けて設計している賜物なのですよね。
線を引かずとも線が出来るので、
紙面への緊張感は少しは軽減されるように思う。
下側はせっかくデジタルなのだし、
まあ重ねてみるのもありじゃない?という安直な考えです。
図案的にキレイで凄い好きです。
よくまとめられてていいんじゃないですかねえ。
チト重い感じがするけれどほっとけないみたいな。
いや実際シンプルに仕上がってますよね。
これ以上の線を足せないし減らせもしない。
相変わらずそういうところをよく探った図案やと思います。
だからといって遊んでない訳じゃない。
隙がないというか、
その分、落とし概がありますよね。
あ、イケナイイケナイ。
2008/07/18
紹介しておりますエンスヘデ活字シリーズ60の花形装飾活字のデータ差し上げます。
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お待ちしております。
2252です。
2247と同じ斜め型の2つ目。
けれど前のやつと違うところは、
標準の形で見たときに右側と下側が直線のイメージを保っており、
上側と左側は比較的曲線のイメージになっている。
2247と比べると2247は全周が曲線のイメージで構成されているので、
単品で使うというのが見受けられるが、
これの場合は、
同じ図案であれば組み合わせて使う事が想定されているようなので、
斜めから四隅に配置だけでなく、
並べて使う事で肉としても配置出来ように思う。
感じ的にはアラベスク紋様に近い、
それを意識したものである事も考えられる。
回転させて直線部分を中心に配していくと合点がいくが、
まあ、そんなのしちゃうと綺麗になるだけなので、
オイラはあんまし好きじゃない。
あ、けど、
ルール付けさえ見つければ面白うそうではあるかも。
というよりかは、
せっかくの直線的なものを有効的に利用した方がカッコイイもの。
だからそれをやるんやったらアラベスクでいいじゃんみたいな。
例ではモリモリな感じになってやりすぎ感がありますが、
四隅に配するのも面白いですが、
囲む時に他のイメージのある組み合わせそうな図案とで構成すると、
もっと面白くなると思うが、
囲む場合は1つずつのイメージでは変てこで、
出来れば2つを対にして使った方が自然に組めると思う。
図案的には斜めの真ん中の対象的なとなる線の部分でよく見ると、
上の突起部分の線と中ほどから下に行くにつれて、
その線のあり方が変わっているのがわかる。
なおかつ下の終わりの方では線がわかれており、
ちなみに2247は一定の太さなんだけれど、
それよりもやんわりなイメージがある。
が全体で見てみるとやんわりじゃない一定のイメージが構成されているのがわかる。
というのはきっと、
左右のクルクルの部分がその版の大半を占めているので、
どうしてもイメージとしてはモッサリ感がある。
それを緩和するような目的がありそう。
例でこれだけ並べてるのにクドクナイ(モリモリだけどね…)のは、
上から中ほどまでが鋭角なイメージで、
そのまま細くなるとちょっと物足りなくなるので、
中ほどから下で柔らかい空間部分を作るとそれに刺さっている、
もしくは上と下で何か違うイメージが生まれているのだ。
ウマイ事この小さい版のなかで少し余裕のないスペースの図案という事で、
パーツを生かす工夫をしているのは凄い部分である。
実際に何個も組み合わさってるように見えるもんね。
今日は朝早起きしすぎて眠たくて、
クドイ文章ですいませんでした。
おやすみないzzz
2008/07/17
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2250と2251。
お馴染みのお互い対象的な図案。
あ、今回が初めてすね、
離れて球体がオブジェクトとして付属してます。
どのタイプにも属さない不思議なやつです。
いろんな役割を平均的にこなす都合のいいやつです。
囲む事も出来るしポイント的に使っても邪魔じゃないし、
むしろいろんなパターンで使用できよります。
直線的であり、
曲線的な部分は限定的ではあるけれどキチンと備わっている。
印象としてはスマートで他の図案とは一線を置いた感じ。
実際に他の図案に比べて少しだけど線が細めやし、
使ってみると少し離して使うと効果的になる。
ただこいつの不思議なところは、
いろんな図案と織り交ぜて使った時に、
なんとも言えない不思議なランダム性を与えてくれるのだ。
一人だけ向きを違うように配し、
線の部分が後ろに延びるように、
装飾のところを他の図案とぶつけるようにすれば、
それまで繋がっていなかった文章と図案が急に関連を持つようになる。
なんともはや、
労働組合を説得する為に器用な聞き上手になっちゃったような、
そういうやつなのです。
あ、今回は少し工夫しました。
囲んでる部分を見て欲しいんすけど、
同じ対象的に配するという意味を少し変えました。
こういうのもありっしょ。
というかルールを重んじておいて少しルールを変えて楽しむジャズのようなオジンみたいやけど、
まとまればいいんすよまとまれば。
2008/07/16
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2248と2249。
2239と同系の肉です。
お互いに対象的の図案で、
2239と違って汎用性に優れていて、
複数での連携する場合の相性は高いと思う。
この違いって多分というか予想ですが、
制作する際の資金的な差別をする為のものか、
クオリティの差を付ける為のものやったのとちゃうかなあと思います。
規模的なものというか、
単純な感じに対応したり荘厳な感じに対応したり、
そういう利便性の部分で図ったもんやと考えられます。
これは単に伝統的なものや美を意識しただけじゃなくって、
前も書きましたが、
いろんなロケーションに対応する姿勢が見られます。
これは凄く現在にも通じるところがあるように思う。
これの面白いところは、
円なんですが、
実は拡大してよく見ると微妙に斜めになっている。
歪んだ円やったんですね。
最初なんか違和感があったので、
資料を何回も見直してスキャンし直したり、
いろいろやったんですけど、
やっぱり歪んでいました。
けど普通のサイズで見ると歪んでないんですよねこれが。
おーこれは凄いなと思った。
多分、付属してる装飾とのバランスを図る為に歪ましたような気がする。
これを真円にしたらきっと太くて不細工なもんになってた事でしょう。
それと組んで並べた時に、
これのおかげで例の画像のように罫無しでも直線のイメージが作れて、
おかげで整理性に優れてたりします。
もし真円だったら、
なんだか窮屈なイメージになっていたように思うし、
他のと組んだ時にも例にはないけど上手く組み合わさってくれます。
ほんの少しの工夫だけどキチンとスタイリッシュになってますよね。
面白いなあ。そこまで考えてるもんねえ。
ちょっとここらへんから、
組むという事についてそろそろ書いていきます。
組むのは単に美しく並べるのではなくて、
文章が読みやすくなったり整理されたりが一番の基礎の部分なんですが、
もちろん、そんなの気にせずに並べるのも1つの面白さなんですが、
せっかくなのでそういう事を書きます。
例えば今回の例ではある一定のルールの下で外の囲いを作っています。
囲いの肉は美しくあるようにする目的で作られているのですが、
失敗をすると中の文章の邪魔になって逆効果になってしまう。
出来れば目に邪魔にならないように美しく組まなければならない。
その基本的な方法として、
今回のように円をイメージした図案の場合は、
時計回りを意識すると違和感なく配する事が出来ます。
くるりと回りを一周するようなイメージを与えると、
安心かが生まれて文章に集中できる。
逆に注釈して欲しい時には、
上の文字の周りに太くたくさん配してますが、
単に同じ向きに並べるのではなくて、
その中で渦を撒くように配してやると、
それだけで上の空間と下の空間の意味が変わってくる。
1つの装飾と1つのルールでこれだけの事が出来るのだから、
いろんな工夫をすればもっとイメージは無限に膨らみます。
是非、そこも楽しんで欲しい。
2008/07/15
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2247。
別に手を抜いた訳じゃないよ。
いいじゃんそういう日もあってさみたいな、
いきなりでもいいじゃんみたいな、
そういう事でもないよ。
単にこいつ単体での使い道がない。
複数でも使い道は一個だけやと思う。
頑張って真ん中の文字で斜めなのを無理矢理真っ直ぐしているけれど、
そういう事もあってもいいんだけど、
そういう事でもしないと本当に何も無い。
けれど、
もし複数で組んだ場合に、
こいつが居るのと居ないのとでは雲泥の差的なイメージに変化がある。
やっぱり居た方が良かったねって後で言われるような存在。
居たら居たらで役目は1つ。
なんでこういう装飾作ったかってのはいろいろ考えられて、
一番近いかなと思うのは、
過去に囲んできた装飾の中で四隅の空間が繋がらないやつがあったと思う。
そいつらの四隅が繋がらない関連性みたいなものが、
これで補われているという考え方。
単に罫で埋めちゃうんじゃなくて、
繋がっていないのに関連性を持たせる事の出来るやつ。
もしセットで装飾群を作る場合に、
知識がある人なら絶対になんでか入れてしまうであろうセットされる1つ。
なんかそういう感じ。
いや、あったらあったでいいと思うんだけどね。
2008/07/14
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お待ちしております。
やっときた。
2245と2246。
ここからやっとこの装飾群の魅力ある部分について書く事が出来ます。
花形装飾の組むという醍醐味であり、
なんでオイラがこのエンスヘデ活字鋳造所のこれを選んだかの理由がここにあるのです。
多分、ここまでに完成度の高いものはめずらしいと思います。
装飾すぎず記号的すぎない。
その中間でありながら、
整理する能力とそれを組んだときに出る普遍性の美しさは、
スゲーもんがあります。
そしてこれがその基本形、いえいえ完成形です。
組み合わせるという楽しさの本当がこれにあります。
で、この愛でるで書きたい事の全てだともいえます。
これを分類するなら「装飾」です。
ほんまにやっと出てきたね装飾が。
これの凄いところは、
内と外でその印象が変わるという事。
曲線と直線の2つの要素が1つの装飾でイメージとして出せるという事です。
例の画像で囲ってるのがそれがそれです。
外は曲線のイメージで装飾的な役割を果たし、
内は直線のイメージでキチンと整理の役目を果たしている。
真ん中のように罫線で囲んだ内側の隅を埋めれば、
柔らかい曲線でそれを演出。
かと思えばその上のようにしっかり文字の定着もおこなってくれる。
直線的なものに曲線を与え、
ルールが無い場合にはそのルールにもなりえる丁度中間。
これを探るのに一体どれだけの失敗と錯誤があったんだろう。
想像するだけでワキワキしますね。
しかしこれは基本形でもあって、
今回は一種類だけで組んでいるけれど、
他のやつと組合わしたらどうなるか、
これも想像するだけでヨダレものです。
2008/07/13
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お待ちしております。
2244。
これは実は凄く苦労した。
というかここらへんから複雑怪奇な設計になっていて、
例えばこれは、
2つのおたまじゃくしのような形があると思うんすけど、
その2つが微妙に形が違う。
大きい方がなんかへしゃがった形になっているのがわかる。
もしこれを正しくトレースするならキレイな円形でなくてはならない。
このような円形になったのは3つの要因が考えられる。
1つは版のサイズに合わせた。
これはもっとも有力な理由であると言える。
けれどならば少し曲線を曲げてしまえば収納出来そうなものなのだ。
つまり、この図案のポイントは大きい方のおたまじゃくしじゃなく、
1つ上の曲線からの自然な流れを優先したの事が確認出来る。
もう1つは意図的にである。
これも実は捨てがたい。
一度キレイな形のおたまじゃくしでトレースしてみたのだけど、
それで組んだ時にどうもしっくりこない。
へしゃげている場合と比べて装飾としての意味は大きくなるが、
どうも文字と並べた時に変に浮いてしまう感覚が、
紙面を支配しているように感じたのだ。
という事は、
意図的に版のサイズに抑制されるように彫った、または設計したという事は考えられないだろうかな。
抑制したへしゃげた形にする事で、
装飾的なイメージよりも文字との連携を優先したのだとすればそれは考慮に入れるべきだ。
これはピン型の留めるイメージに近い印象を受ける。
が、
使ってみると実はそうじゃない。
どちらかというと「杖」に近いイメージのように思う。
ピン型であるに関わらず留める能力よりも、
遮る能力に飛んだものを見る事が出来る。
また、道標のような役目もありそうな感じ。
鋭角な穂先でグサっといくというよりかは、
棒状のもので突いているような印象も見受けられる。
もう1つ、
すごく重要。
下の文章の部分を見てもらいたいのだけど、
この図案。
うまく文章に溶け込んで使う事が出来る。
これと組み合わせて今まで紹介してきたものを使うと、
これがきっかけで今までのものも文章の中に溶け込むのである。
これは穂先が鋭角ではなく棒状のイメージある事が大きく要因しているよう。
逆の部分も今までのピン型の物よりも装飾的で、
次へのイメージを繋げるというよりかは簡潔させるような印象。
つまり鋭角な今までの装飾を受け止めるには凄く都合の良い形をしているのがわかるのである。
また、上で書いたへしゃがったおたまじゃくしが意図的に版のサイズを優先した事が、
これが文章の中で使われる事が想定されている事に合点がいくように思う。
2008/07/12
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お待ちしております。
2242と2243。
対照的な2つのパターン。
役割としては一番始めの2235と2236と同じような感じ。
ただこれは繋ぐことが出来ないので単体で使わなければならない。
けれど単体で使うと装飾の弱さからその役割は果たせなくなる。
これは実は他の装飾と組み合わせて使うのが一番の方法みたいです。
大きい模様に対して終わりを付ける、収拾するような感じで使うとうまくいく。
もし単体で使うのなら例のように一回ずつ完結させておいて使うと、
まだ使えるのかなという感じ。
四隅に置いても物足りないし、
逆にその物足りなさのおかげで他の装飾が気兼ねなく置けるので、
そういう意味では「連結」や「コバンザメ」のようなどうしようもなく金魚の糞みたいなやつです。
とむちゃくちゃ書いてますが、
組んでるといろいろ重宝出来るイカしたやつで、
知らんまに気付いたら使ってる、くっついてます。
と、
こういう感じですが、
これの回になったら書こうと思ってた事があって、
それは今回、アウトライン化においてのオペレートするにあたって、
その設計思想の中心を何にしたのかが、よくわかる図案です。
パソコンで見てる方はわかりますが、
一枚目の画像で本来は直線であるべきところが、
斜めの線になっている部分があると思います。
ほんまはこれは正しくないんですね。
今までも紹介してきた中で円であるはずの箇所が変に湾曲していたりしていたと思います。
これは今回の設計思想の中心に何を置くかで判断した結果です。
今まで現代において復刻されてきた花形装飾活字は、
身近なものでいうと高価な事典とかちょっと中性かぶれしたアート本とか、デザインの参考書だとか、数少ない装飾専用のフォントであったりとか、
そういうのって設計思想というものがあって、
デザイナーさん達がそれをキチン決めてアウトライン化していく訳です。
で、今回のアウトライン化するにあたっての独自性を考えた時に、
どうせなら今までに無い発想で(多分)で設計思想を組み込んでアウトライン化できればと考えたんですよね。
ある程度作りこまれたやつを見てきた中で、
共通して言える事がありました。
「何かが足りない」
そのどれもが正しくキレイにキチンと考えられて丁寧にオペレートされているのにも関わらず、何かが足りないと感じていたのです。
今回のこの作業はその部分が何かというのを調べる旅でもありました。
それが8ヶ月もの時間を費やした要因でもあると言えます。
花形装飾活字は文字の通り活字であり活版という技術を通して紙に印刷されていたものです。
1つ1つ同じパターンの装飾を職人が彫りそれらを活字として1つ1つ組み、
それからやっと紙に刷るという事をします。
老舗の活版印刷屋さんとか意識の高い印刷屋さんはキチンと残している事でしょう。
それがコンピューターを介す事で彫る必要が無くなる訳です。
画面には既に出来上がりとしての紙面があり、
後はデータを流せば印刷完了という具合です。
もちろんそのおかげで設計としては正しくは出来ますが、
同時にそれは版を彫った職人を冒涜する事になると考えたのです。
もちろん現存している見本帳は印面が潰れていたり正しくない箇所があったり、
明らかに版の失敗の面があります。
そこで凄い面白い発見があります。
明らかに真っ直ぐに彫る事が出来る部分をわざとかのごとく斜めにしていたり、
曲線でも単に平行に作らず微妙にずらしていたり、
装飾1つにしても意図的に形を変えている不思議な箇所があったのです。
これは見過ごしてはいけないと思いました。
これこそが「何かが足りない」部分であったと確信をしたのです。
ただしそれはミスか意図かを見分けるシンドイ作業やったんは言うまでもありません。
作っては消し作っては消しの繰り返しでした…。
あ、まあ武勇伝はよろしおます。
これはつまりのとどが、
設計思想の中心を線にするかオブジェクトにするかの分かれ道だったのです。
きっと多くのデザイナーはこの分かれ道立ったと思います。
世に出ている多くは線という選択肢を選んでいます。
ある人はこうも書いています。
復刻ではダメだ。それはつまり銀の版を彫るという作業に戻るという事だから。
ボクもそれは同意でした。
それなら版で言い訳です。
アウトライン化する意味もないのだと思います。
ただ、コンピュータを介す事で版を通り越して即印刷という発想に抵抗がありました。
コンピューター上で完成させるのではなくて、
印刷を主体に置いた上で完成させる発想。
だからオペレートする花形装飾も「版」でないといけないのです。
復刻はいけない、似せるだけではどうにも情けない出来になるのは目に見えている。
だからこそ、コンピュータで彫るという作業をもう一度する事で、
職人の意識を取り込み生きた花形装飾活字をそこに作り出す事が、
今回の大きな目的であり目標であると考えました。
正しい設計を否定するものではないけれど、
これも花形装飾活字をアウトラインする1つの視点であると、
設計思想の1つであると提示した訳です。
べんべん。
こういう事なのでした。