空丸

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  • 第2身体のこと・2

    「テレパシーは触覚である。」

    これは、有名なUFOコンタクティ、ジョージ・アダムスキのお言葉。
    ここを読んだとき、はっとしました。

    テレパシーというと、物理的手段を介さずに思念を届けられる超能力……
    なので、なんとなく、離れたところでも電話も無線もなしに通信できる便利な能力……と、思っていた。

    ところが、彼によると、テレパシーは、接触、コンタクトの感覚なんだそうで。
    なるほど……と思っちゃいました。

    「懸かってくる」といいます。

    『君が、どんな人物であるのか。それは、君が、なにに懸かられているかをみればわかる。』
    アンドレ・ブルトンの『ナジャ』に、こんな文章があったと思います。

    能では、シテ方に、亡霊や生霊が「懸かってくる」ことが多いけれど……舞台を見ていますと、ときどき本当に「懸かっている」と感じることがある。

    日常普通にも、これは見られることで……たとえば、仲が良い恋人さんたちが街を歩いている様子を見ると……「互いに互いが、懸かっている」と感じられることもある。

    第2身体を考えるとき、この「懸かっている」ということは、おそらくキモになることなんではないかと思います。

    道端に停めてある車……それが、突然ブレーキランプが点灯してエンジンがかかり、方向指示灯が点滅して動き出す。
    車は人に「懸かられた。」

    人は車のことを第2身体と思っているかもしれないが……外側からみるとそれは逆転していて、人が車の第2身体として懸かり、車を動かす……
    人が車の中に入っちゃうと、車が動いているみたいで不気味……
    そういう意味で、オープンカーは、人がちゃんと見える分、健全ですね。

    人は、他人の第2身体となってしまうこともある。

    オーケストラの指揮者なんかだと、百人くらいの人にいっぺんに「懸かる」必要があるので大変。
    軍隊の指揮官なんかでも、そうでしょう。

    馬に乗る人は、人馬一体。
    どちらがどちらの第2身体なのか……
    ケンタウルスの図像を見ていると、そんな感じもします。

    バイクに乗る人を、ケンタウルス風に描いたら、さまになるのかな?
    私は、乗ったことがないからわかりませんが……

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  • 第2身体のこと・1

    第1.5身体
    第1身体と第2身体の境界領域。
    ここには、爪や体毛、角質層なんかが入ってきます。
    内臓系では粘膜なんかもそうなのかな?

    神経が通っていないから、ちょん切られても痛くありません。
    でも、あるとないではかなり違います。

    爪も不思議だけど、体毛も不思議ですね。
    獣ではほぼ全身にはえる体毛が、人間では局所的です。

    髪の毛もアンダーヘアも、そして成人男ではヒゲなんかも、物理的であると同時に精神にも大きな影響を持っています。
    マニュキアやったりネイル・アートに凝る人にとっては、爪も精神的ギアになる。

    粘膜なんかだと、かなり物理的に、細菌やウィルスとの攻防戦が行われる場所です。
    性感帯の粘膜は、精神にも大きな影響を持ってますし……。

    お化粧なんかも、実はかなりこの境界領域に入ると思う。
    整形なんかになると、相当程度第1身体に食いこんできますし。

    下着なんかは、分類的には第2身体だけれど、実は、この境界領域と考えた方がいい場合が多い。
    昔の日本人男性はふんどしでしたが、ああいう食いこみ型下着は、もろに第1.5身体になると思う。
    女性のTバックなんかもそうですね。

    ラテン系の国では、Tバックのことを「タンガ」と呼ぶとききましたが……
    この言葉は、元はラテン語のtangere「接触する」というところからきていると思う。
    「さわる下着」で、まさにピッタリのネーミングです。

    noli me tangere.我に触れるなかれ。
    イエス・キリストの復活した姿を最初に見たのは、マグダラのマリア。
    墓の前に立つイエスに触れようとした瞬間、このお言葉。
    マリアは、既に人の子ではないイエスの境界領域に入ろうとした。

    SFなんかでよく出てくる「なんとかバリア」も、やっぱりこの第1.5身体になると思う。
    スター・ウォーズなんかでは、「フォース」といってますが、これは正確にいうと「フォース・フィールド」、力場のことなのでしょう。
    剣道なんかやっている人には、果し合いのたびに実感されるこの不思議な第1.5身体の場。

    フォース・フィールドは、物質的なものではないので、その到達距離は無限大にもなる。
    作家の埴谷雄高は、「念速」でしたか、人の思念の速さは光速をはるかに上回り……私がアンドロメダ星雲のことを考えたとたん、私の思念はアンドロメダに届く、といいました。

    思念も第1.5身体だとしたら……

    宇宙って、不思議ですね。

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  • 第1身体のこと・6

    昔、オカルト本に、おかしなことが書いてありました。

    超能力を持った祈祷師がいて、死んだ人の霊を呼び寄せるのだとか。

    その人の場合、お得意さんは、息子や旦那さんを戦争で亡くした遺族。
    南方戦線なんかで戦死して……死んだときの状況もわからない。遺族にとっては、ぜひとも知りたい。

    で、祈祷師が人形をもってきます。
    その人形を前に祈ると、人形がむっくりと……
    起きあがって走り出し、突然ばったり倒れる。

    「ああ、息子はこんなふうにして死んだんだ……」
    遺族の方々は、心から納得して胸のつかえがすうーっとなくなる。
    ということなのだそうです。

    この話を読んで、思いました。

    この祈祷師さん、死んだ人を再生できるんじゃ?
    人形に、霊を入れて動かせるんだったら……
    死んだばかりの人の前で祈れば、死体に霊が入ってやっぱり動くはず。
    人形も死体も、モノには変わりがない。

    とすれば……
    こういう場合、それを「生き返った」といえるんだろうか??

    肉体は自分の肉体だし、霊も自分の霊だし。
    自分の霊が自分の肉体に入って自分の肉体を動かす。
    これって、生きているときとどう違うんだろう……

    第2身体は、けっこうわかりやすいですよね。
    車を停めて、車から出る。
    また車に乗って、走らせる。
    明解です。

    第1身体では、なぜ難しいのか……。
    そもそも、第1身体に「乗る」って、どういうことなんだろう??

    日々乗って、運転してるんですが……
    わからないなあ……

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  • 第1身体のこと・5

    第1身体は、モノの世界に属しているから、私にとっては「謎」です。

    一応、思い通りには動くんだけれど……ときどき、だめです。

    年をとると、この「だめ」が、けっこう増えてまいります……

    ロボットのアシモくんなんかの動きを見ていると、ホント、だれか中に入っているみたいです。
    でも、だれもいない……
    アシモくんは、 第1身体のカタマリみたいなもの。
    「ソフトが入っている」という言い方で、いいのかなあ……

    映画『2001年宇宙の旅』のHAL。
    彼の第1身体は、宇宙船ディスカバリー号そのものでした。
    彼にとって、人間は、自分の第1身体に侵入してきた寄生虫みたいなもの??

    今、地球上を覆っているネット。
    この第1身体は、なんでしょう?
    分散する無数の端末、そしてこんぐらかったケーブル……

    全貌がだれにもわからないままに
    よくわからない不思議な第1身体は、増殖し続けている……

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  • 第1身体のこと・4

    旅行なんかに行くとします。

    知らないところへ行って、知らないものを見て、知らないものを食べる。
    海外なんかにいくと、知らない言葉を聞いたりする……
    実感!……と思っちゃいます。

    でも、まてよ……
    と、ここで、大きな疑問。

    どこに行っても、私は私の第1身体の中にいるではないか……
    どこにいっても、私は、私の第1身体から出ることができない。

    旅行といっても、ケージに閉じこめられて行ってるようなもんです。
    さて、このケージから出たら……世の中、どんなふうに見えるもんなのでしょう。

    アストラル・プロジェクション、幽体離脱はオカルトです。
    あれって、抜け出しているように見えて、やっぱりひきずっていると思います。
    あれでは、私は満足できないなあ……

    裸眼……という言葉がある。
    メガネもコンタクトも付けないで見る。
    でも、眼球自体が、とっても精巧な光学装置だ。
    裸視……ということになれば、この光学装置自体を外す必要があるのか……
    そうすると、世界はどのように「見える」のでしょうか?

    いやいや、実は、視覚は脳で構成されているんだ……
    そうすると、脳も外す必要がある。
    裸思……ということになるのでしょうか……

    魂というものがあるとするなら、それも外す。
    裸魂のその先?裸在??
    そのとき、私はなにになるんだろう???

    第1身体が世界に関係する以上、なにか、世界に対して責任があるのかもしれませんね。

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  • 第1身体のこと・3

    透明人間は、どこから透明になるの?

    以前、こんなことを考えました。

    透明人間がなにかをたべるとします。
    ぱくんと口にほうりこんでも、ほっぺたが透明だから、食べた物は見えているはず。
    咀嚼しているうちに、透明になってくるんでしょうか……
    それとも、胃に入っても見えている??
    腸内で、腸壁から体内にとりこまれて、はじめて見えなくなるのか……

    逆に、透明人間が身体から出すものはどうなのか……
    どこから不透明になって見えてくるんでしょうかね……。

    一般的に、第1身体の境界面は皮膚だと思われていますが……
    実は、もう一つ境界面がある。
    それは……消化器官の壁です。

    人間の身体は、位相幾何学的にいうならドーナツだそうです。
    ドーナツの穴にあたるのが、消化器官。
    その内壁は、皮膚と連続していて、内と外の境界をつくっている。

    人間の身体で、免疫機能が集中するのが、皮膚と消化管の内壁だそうで……
    自分と、自分でないものを区別するのが免疫機構だというなら、それは当然かも。

    人間の消化器官の内壁は、植物でいうと根の部分だといった人がいた。
    なるほど……どちらも、そこから養分を体内に取りこむ。
    どちらも光のささない暗い領域にある点も共通しています。

    人間の腸の内壁を広げると、なんとテニスコート一面分の広さになるとか。
    皮膚を広げてもそんなにならないから、実は、境界面としては、消化管の内壁の方がはるかにメインなのかもしれません。

    皮膚の状態は、目で見てわかる。背中も、鏡を使えば見られます。
    でも、消化管の内壁は、ふつうでは見られない。

    皮膚が荒れてくると……消化管の内壁にもなんか異常があるともいわれます。
    ドーナツのように、外側も穴のまわりもみんなひとつながりだから、そうなるのかも。

    ときどきくるんと裏返れると、いいのかもしれませんが……

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  • 第1身体のこと・2

    第1身体だからといって、全部自分のものであるわけではない。
    一番それを感じるのは生殖器の部分で、これは、自分のためというよりは子々孫々、セルフィッシュ・ジーンのためのものであります。

    身体の他の部分も、結局自分のものといいきれるところは、ない。
    人が、モノを喰って、それが身体になっている以上……身体は、「別のモノ」から成り立っている。
    一時期、自分のモノのような顔をしているけれど……すぐに崩壊・排泄されて、他者となる。

    第1身体が養う癌細胞は、もうすでに他者。
    何兆もの腸内細菌も、善玉悪玉含めてすべて他者。
    じゃあ、健全な自分の細胞は、果たして自分のものなのだろうか……

    第1身体を脱いだら、人は、何になるんだろう……

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  • 第1身体のこと・1

    第1身体。ファースト・ボディ。
    人の肉体のこと。

    これに対し、第2身体とは、セカンド・ボディ、衣服やさまざまなギア、ときに乗り物なんかのこと。(モビルスーツもこれにはいる。宇宙船なんかも)

    人は、おのれの第1身体を養い、これを喜ばせるために、ほとんどその一生を費やす。

    第1身体を忘れられたら、どんなにかいろいろなことができるかしれない。
    でも、だめ。
    第1身体は、強力に迫ってくる。

    第1身体があるから腹が減るし、寒かったり暑かったり……
    第1身体の司令塔である脳は、これだけでエネルギーの25%を喰ってしまう。
    しかも、純粋ブドウ糖でないと受けつけない……

    東京大学の博物館には、夏目漱石の脳が保管されているときいた。
    本人がもういない第1身体の、しかも脳だけ……
    東京大学って……ちょっとオカルト??

    お正月には、第1身体にしっかりと餅を喰わせた。
    おせちも。お酒もたっぷり……

    一年、もってくれよ……

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  • 2012

    あけましておめでとうございます。

    ぼちぼち日記を書いてみようかと思います。

    今日は、家族で「2012」を見てきました。
    「ストーリーはないよ」ってきいてましたが……ホントにない!
    ……いや、しかし、エメリッヒさん、ホワイトハウスをぶっこわすの、好きなんですね……
    今回の壊れ方は……見ていない方のために、秘密です。

    過去のいろんな映画の引用(オマージュかな?)がいろいろ入っている点も楽しめる。
    評判のSFXのすばらしさはいわずもがなで……
    ストーリーがないにもかかわらず、2時間半?たっぷり楽しめます。
    家族で見るお正月映画としては、おすすめの部類にはいるんじゃないでしょうか。

    公開からだいぶたっちゃってるんで、小さなスクリーンに移されていたのがちょっと残念でした。

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