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2010/05/10
連休に、半蔀(はじとみ)を見てきました。
夕顔の霊が出てくる、あの能です。
今人気の友枝さんがシテを務める……
というので、満々の期待で、鑑賞。
今回は、演出が「立花」といって、舞台中央前に、花が生けられる。
それが……邪魔でしたね。
また、メインが松の立花だったので……鏡板の松と重なって、興ざめ。
うーん……ああいうことで、よかったのでしょうか……。
そしてまた、今回は、作り物が一の松あたりに置かれる。
そこから半蔀を開き、夕顔が登場するのですが……
目付柱が邪魔になって、見えない。
なんか、ことごとく邪魔が入って見えない舞台でしたが……
友枝さんの舞、やっぱりすごかったです。
この能は、謡曲の本だけ読んでると、すごくはかない感じです。
また、解説なんかにもそのように書いてあります。
ところがところが……
友枝さんの舞は、ものすごいエネルギーに満ちていた。
まるで原発の炉心のように……内からじくじくと湧きあがるエネルギー。
しかし……そのすべてを、第1身体の内側に、封じこめてしまう。
まるで、原発が、大量のエネルギーを、厚い隔壁の中に封じこめているように……。
だから、舞の外見は、きわめて静かでおだやかです。
その動きはさながらAIのように、見事にコントロールされている。
自動人形、オートマトンの動きさながらに……。
この作品は、今回がはじめてなので、他のシテ方の方がどのように舞われるのかはわかりません。
友枝さんだったから、ああいうふうなのか……それとも、この作品に懸かってくる夕顔の霊自体が、あれだけのエネルギーを持っているのか……。
他のシテ方の舞も、ぜひ見てみたいなあ……。
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