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  • ハリネズミ建築

    2009/04/27

    メモ

     最近見かけた建築プロジェクト。イギリスのどこかのコンペ入賞作品らしい。
    詳細はこちら

     これはちょっと面白いと思った。

     内と外を隔てる1枚の「皮」の再解釈なのか、ハリネズミのような外皮を
    まとった建築。「皮」そのものをより曖昧なものに考え直していくとこのようになるのであろうか。

     ハリネズミの外皮はクサビ型のアルミ板の集合らしい。その内側に本当の「皮」であるサッシがある。ということはこのハリネズミの外皮は不必要か、あるいは普通のルーバーとかlow-eガラスで代用できるのではないかと穿ったことを考えるのは下衆だろうか。

     しかし、この連続質の「皮」というのは、より厳しい環境において、外部との隔壁を作らなければいけない状況下では大変有用なメソッドではないかと思える。
     より厳しい環境というのは、例えば宇宙空間とか月面上などの場所である。地球上と違い、段違いな気密性に加え、有害な宇宙線や電磁波、高速に飛来してくるデブリなどの浮遊物・・・と、守るべき要素が多く、どれもが致命傷になってしまう過酷な環境。このような環境では、複数のバリヤの組み合わせ、あるいは緩衝帯のようなものに覆われる建築なり工作物などが容易に想像できる。ちょうど地球が大気層というバリヤで暖かく守られているように。
     まあ現時点で宇宙建築物などは飛躍しすぎた想像かも知れないが、少なくともこれからの現代建築ではこれまで頑として「1枚皮」であった外壁が多様に解釈され、より柔らかくであいまいにして機能的な試みがたくさん出てくるだろうと見ている。
     毛皮をまとったような建築も出てくるだろう。

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  • 大連でのエピソード

    2009/04/22

    活動記録

     大連は決して中国では大きな都市ではない。順位で言うと20番くらいだそうだ。
    しかし、ホームセンター、家具センター(「家居中心」)建材市場(後ほどで記事にしますが、中国独特の建材の卸売市場)などリビングやインテリアに関する施設が「何でこんなに多いのか」というほどある。中国式の家具センターは何ヶ所もあるし(「世界大家居」「幸福家具」etc)IKEAスタイルの「B&Q]も2ヶ所、そしてついに本物のIKEAも開店し、大いに賑わっているそうな。正直、これほどリビングに関心が集まり、活況を集めている状況に、大いに驚いた。
     先日、施主と「世界大博覧会」(コンベンションセンター)の地下にある家具センター(月星家居)へ家具を見に行った。シモンズなど高級家具が多い中、カジュアルな店があり、感じの良いガーデンチェアがバーゲンで売られているのを見つけた。
     要はフランスのアウトドアメーカーの有名な屋外用チェアのコピー品。身体の重心と座の重心が一致し、水面にぷかぷか浮かんでいる感覚になる、有名な品だ。定価が400元が半額になっている。そうすると日本円で3000円くらいになり、相当お得だ。
     これを4つばかり手持ちしてレジへ向かうと、買い物客のオバサンが目ざとく見つける
    「これいくらで買ったの?」
    客同士で情報交換なんで日本ではありえないな、と思いつつ、レジを出ると、また別の客から同じことを聞かれる。
    覚えたての中国語で「アールバイ」
    さらに1階へ出るための階段で、若いカップルの女性に「いくらで買ったの?」
    そして、車へ積み込む直前に、何やら陽気なオジサンがのこのこやってきて「いくらしたの?良い買い物したねぇ」などとトランクの前まで来て話し出す。さすがにこれは施主も困惑している。
     会計して車に積み込むまでの10分間くらいの間で4回も見知らぬ人に値段を聞かれたのは、それだけ消費が豊かになり、インテリアや家具に目ざとい人が増えてきた証拠だろう。

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  • 中国大連で内装工事

    2009/04/21

    活動記録

    中国での内装工事・・・
     施主の意向で工務店を介さない「直接施工方式」のような体制を取っているため、なかなか図面の意図が伝わらなかったり、段取りがうまく組めなかったりで、問題は多いが、一歩ずつ進行中。

     あらゆる事柄にワイルドさが付きまとう中国の現場であるけれど、時々驚かされるのが職人の働きぶりと腕の良さだ。
     具体的に言えば、左官職人と造作木工職人、塗装工の腕は一流だ。(日本の万能工のように、いくつか兼ねている場合もある)
     左官職人は石膏プラスターを完璧に平滑に仕上げてくれるし、塗装も美しい。木工職人は化粧板のトメ加工など、素晴らしい出来栄えに関心した。
     彼らは日本の10分の1以下の日当で、布団を持参し現場に泊り込み、現場の空きスペースで自炊をしながら仕事をする。当然風呂などは入れない。
     日本の現場と違い、電動工具なども少なく、レーザ水準器などのハイテク機器もない。脚立でさえアルミの既製品でなく、角材を組み合わせた自製のものである。
     本来高度な技術を持っていた日本の熟練職人が少なくなってきたのは、便利な工具や工法の発達、既成部材の多用による工事の簡素化、も原因に入るのではないか。漆喰やプラスターをキレイに均せる職人が少なくなってきたのも、乾式工法の普及によるものだろう。中国では乾式工法はあまり普及しておらず、また躯体工事の精度も高くないので、最終的な見栄えに大きく影響するプラスター仕上げが大活躍である。RC系の超高層マンションの内装もこれによる場合が多いと思われる。
     写真の背面のアール壁も左官屋に仕上げてもらった。
    このように、各職人の腕を引き出せる柔軟なデザイン力と、コミュニケーション力があれば、日本では出来ない面白い仕事が出来そうなのであるが、今の段階ではちょっと難しい。図面を中心とした従来の意思伝達も、考え直す必要がありそうだ。
     デザインも工事も、不動産である建築である以上、土地の事情が大きく影響する。このことを痛感しているとともに、楽しんでもいる。

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