1万8000人の登録クリエイターからお気に入りの作家を検索することができます。
2009/04/27
最近見かけた建築プロジェクト。イギリスのどこかのコンペ入賞作品らしい。
詳細はこちら
これはちょっと面白いと思った。
内と外を隔てる1枚の「皮」の再解釈なのか、ハリネズミのような外皮を
まとった建築。「皮」そのものをより曖昧なものに考え直していくとこのようになるのであろうか。
ハリネズミの外皮はクサビ型のアルミ板の集合らしい。その内側に本当の「皮」であるサッシがある。ということはこのハリネズミの外皮は不必要か、あるいは普通のルーバーとかlow-eガラスで代用できるのではないかと穿ったことを考えるのは下衆だろうか。
しかし、この連続質の「皮」というのは、より厳しい環境において、外部との隔壁を作らなければいけない状況下では大変有用なメソッドではないかと思える。
より厳しい環境というのは、例えば宇宙空間とか月面上などの場所である。地球上と違い、段違いな気密性に加え、有害な宇宙線や電磁波、高速に飛来してくるデブリなどの浮遊物・・・と、守るべき要素が多く、どれもが致命傷になってしまう過酷な環境。このような環境では、複数のバリヤの組み合わせ、あるいは緩衝帯のようなものに覆われる建築なり工作物などが容易に想像できる。ちょうど地球が大気層というバリヤで暖かく守られているように。
まあ現時点で宇宙建築物などは飛躍しすぎた想像かも知れないが、少なくともこれからの現代建築ではこれまで頑として「1枚皮」であった外壁が多様に解釈され、より柔らかくであいまいにして機能的な試みがたくさん出てくるだろうと見ている。
毛皮をまとったような建築も出てくるだろう。
ログインするとコメントを投稿できます。