KAZU

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神奈川県相模原市

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  • ヤマネミュージアム

    2021/04/26

    活動記録

    山梨県北杜市の清里にあるヤマネミュージアムに昨日取材で行ってまいりました。ここは国の天然記念物であるニホンヤマネを扱う国内唯一の博物館で、一戸建ての山小屋みたいな造りをしています(画像参照)。
    因みにヤマネの絵に限りませんが、絵を描くためには取材は絶対に必要な準備作業です。ネットで手に入る画像や解説は頼りになりますが、それだけでは不足。例えば骨格はどういう構造だろう、爪(指)は何本あるのだろう。実物はどういう動きをするのだろう。と疑問は山ほど沸いてしまいます。あやふやな認識のままで絵は描けません。一番手軽な方法は動物園で実物を観察することです。しかし青空に恵まれて元気な動物の姿を満喫できるのは、実は相当な幸運に恵まれないと無理。動物は気まぐれなので、檻や巣穴から出てこない日もあるし、出てきても全く同じ姿で静止していることもある。まあ小生の経験では、一つの動物の取材のために、園内だけの所要時間で平均して半日掛かります。
    日本動物園・水族館協会のサイトで動物検索をしますと、ヤマネは関東では上野動物園に2頭、多摩動物園に1頭いる。しかし冬眠する動物でしかも夜行性。さらに園に直接電話して聞いてみると、昨今のコロナ事情による対応縮減等の事情も加わる。結局実物を見るのは断念し、頼みはここヤマネミュージアムだけとなりました。ヤマネの絵を描くことを決めたときから、はや3年(^^;)。

     

    さて、今日の取材の首尾は?、というとこれが大成功。実物のかわりに映写動画も見れたことが小生には大きかった。実は最近、ネズミ採りにかかったネズミが死にかけていたので、暖めたミルクを針なし注射器で飲ませてやって、一晩ホットカーペットで暖めてやったら回復したので山に放してやったという経験があります。だもんで、漠然と「ヤマネもネズミと同じだろ」と思っていました。ところが動物学者の観察によれば、いろいろ違うんですねー。

    ヤマネの動くスピードはネズミとあまりかわらない。素早い。(ここが大事)
    ヤマネは冬眠する。冬眠前はまるまると太って1.5倍の体重になる。(これも大事)
    ヤマネの顔は五角形。ネズミと違って丸顔に近いと。(爆)
    ヤマネのおなかは白くない。一般に天敵の多い小動物は体の影が目立たないように腹部の毛が白い。しかしヤマネは木の枝にさかさまにぶら下がって素早く移動するため、おなかを上にすることも多いためらしい。
    哺乳類なのに手足の付け根が横向きだって? 腹這いが前提か? ワニやとかげみたいに? もっとも、肉と毛皮に埋没しているから絵を描くにはあまり影響はないが、気になる。(骨格標本を拡大して比較観察してみないと、この話はよくわからない。)

     

    本日これらの知見は貴重だった。更に耳寄り情報として、八ヶ岳のやまびこ荘では餌付したヤマネとモモンガが最近毎日定期的にやってくるらしいとのこと。ネットで話題らしい。登山客がミュージアムに「見たよー」と教えてくれるそうです。小生は登山はやらない人なのでこれは残念。

     

    解説を全部熟読すると、天然記念物に指定される理由もわかります。ニホンヤマネは日本にしか生息していませんが、日本の自然環境が少し変わるだけで彼らは生きていけなくなることでしょう。

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