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  • はじめてパンツを描いた日

    中学時代の話。



    生徒は「連絡ノート」という代物に、明日の日課や持参物を記入する、
    というのはどの学校でも普通のことだと思う。

    僕の学校ではノートの開いた箇所に、その日の感想を書き、
    次の日先生がその感想に対してコメントをつけて返却する、というシステムがあった。


    例をあげると、
    「今日の数学は難しかったです。」
    「体育がおもしろかったです。」
    などの感想に、先生がコメントするわけである。


    しかし僕は子供ながらに、
    「40人もいる生徒のくだらない感想に毎日コメントを入れるなんて、
    先生にとっては相当な苦行なのではないか…」と考えるようになった。

    なんとか、大好きな先生の苦痛を和らげてあげたいという正義感に陥る僕。
    担任の先生は男性(30〜40代)である。なにか喜ばせる方法はないか…




    ……………………………………そうだっ。





    「女の子のパンツを描いてあげよう。」




    繰り返すが、先生を喜ばせるための正義感からきた考えである。


    その日の僕は連絡ノートの空白に、感想を何も書かなかった。
    かわりに、スカートが風でめくれて「いや〜ん」と言っている女の子を描いた。
    そしてそれを、提出した。


    しかし提出した後に、なにか嫌な予感がした。
    僕はその頃 学級委員で生徒会役員という真面目なキャラで通っていたし、
    なにより神聖なる連絡ノートに女の子のパンチラを描くなんて、
    絶対にあってはならぬこと。


    「あ、後で職員室に呼ばれるわ…」という冷静な考えにいたる。


    「正義感でパンツを描きました!」と言ったところで先生は信じてくれないだろう。
    最悪 殴られるのも覚悟の上で、返却された連絡ノートの、
    先生のコメント欄を読む事にした。
    すると、





    「ありがとう。眼の保養になった。」





    正義感が伝わった。




    本当に寛容で、生徒の気持ちがわかる素敵な先生だと思った。

    その日から、僕は先生が喜ぶようなイラストやネタを連絡ノートに
    描いて描いて描き続けた。


    当時は知らなかったが、僕のノートは先生だけでなく、
    クラスの女子達も毎日見ていたようだ。(というのを、最近 同窓会で聞いた)


    そして、ずっと「真面目キャラ」だった僕が
    卒業文集の「クラスでスケベな人ランキング」で3位にランクインし、
    見事「むっつりスケベキャラ」に昇格することととなった。




    先生。お元気ですか。

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