MinikinAsura

画家

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東京都中野区
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MinikinAsura

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MinikinAsura

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  • 影鬼

     夜道を歩く薄い陰 その先には きみがいて
      振り返って 見渡してみると 星は身を呈して
       ぼくを空へ 近付ける

     誰かが船に乗って 本を読む
      うつろな瞳で うとうとしながら 本を閉じる

     きみはぼくよりも 先に歩いた
      たまに振り返ったけど でもそれはきっと
       きみが きみ自身の陰を 見るためで
        ぼくは 気が付けば きみの陰さえ 見失っている

     一日が終わり たまった埃を払うように
      静かな鼾がひとつ またひとつ
       寝室に 漂うものは 夢箒の音色

     丘の上で 立ち止まる ぼくはきみを 追いかけて
      きみはきみに 追いかけられて ぼくはきみを 見失う
       ぼくはきみに 逢いたくて ぼくはぼくを 見失う

  • 星の砂

    知らないことだらけで
    知らないまま辿り着く
    ぼろぼろになった靴紐を
    ぎゅってしめたら
    いつの間にかきれいな空
    雲が形を変えないうちに
    きみが消えてしまわぬように

    今はまだ言わないで
    転びそうなくらいの
    笑顔に水を零して
    こころを重ねるから

    いつかどこかで落とした
    小さなビー玉がひとつ
    記憶の蜘蛛の巣で光る
    一番のたからもの
    それなのに忘れていた
    風に奪われるように
    きみに伝わらないように

    このまま進めない
    幾多の青より青く
    信じて描くから
    こころを包むから

    世界の果てに運ばれて
    四季を跨いで星空へ
    それでもきみは

    今はまだ言わないで
    転びそうなくらいの
    笑顔に水を零して
    こころを重ねるから

    今はまだ言わないで
    転びそうなくらいの
    笑顔に水を零して
    こころを重ねるため

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