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2011/07/13
久しぶりに絵の具で絵を描きました。
絵を描く時間は、純真で楽しい時間……かつてはそうでした。
でも今では、私にとっては絵を描くことの「楽しみ」は半分もありません。
半分以上は「こんなことをしてていいのか」「他にもっとやるべきことがあるんじゃないのか」「こんなことをして何になる」「どうして描くことをやめられないのか」という「苦」の感情です。
昔はこうじゃなかった…後悔ばかりしても仕方がないけれど。
古今東西、絵を描く人はたくさんいて、でもその中で胸を張って「絵描きです」と言えた人はきっと一握りなんだろう。
ほとんどの人は、暗い場所で、孤独と闘いながら描いていたはずだ。
私は、子供が泣いてもすぐには筆を置けない自分にショックだった。
これじゃあまるで、子供を車内に放置してパチンコに興じる親と同じじゃないのか。
それまでは純粋な楽しみだった趣味は、罪悪へと変わった。
「take it easy」という言葉が好きだ。気楽に考えて、ってことだと思う。
趣味があることは悪いことじゃない。忙しくても、やることをやってたまに手の空いたときに、描けばいいじゃないか…そう考えることもできる。
きっとそのほうがいいんだろう。
子供にとって「親が穏やかである」ということはとても重要だから。
苦悩は続くだろう。でもそれは、どの道を行っても同じことなんだ。
(…イラスト「スープ」「まよいみち」「夢のかけら」辺りは、ほぼこのようなことを考えながら描いたものです。)
私にとって、Hoimiさんのシステムや、オクイラで原画を売ることなんかは、「お金になるかもしれないから、私の絵は無駄じゃないんだ」という…一種の言い訳のような、救いのような存在になっています。