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2011/01/23
今夜、多くの知人がここが心地良いのかうちに来ています。
なんでしょう、もう8人も。
なんだ、みんな呼べばいつでもすぐ来てくれるんだったの?
{いつでもって訳ではない。なんとなくだい}
なんとなく?
{君はでも特別かもね。現世とこちらの境目にいる人だから}
車両衝突、炎上、君の死、もう15年前にもなるのか?
{ああそう、そうだったかな、僕。ようやくこの前、苦しみから解き放たれたようなんだ}
この前?そんなに長い間も。
{長いのかな?でも君は僕よりずっと長い間耐えてる苦しみがあるだろう}
ああ、そうかもね。でもようやく今年になって多くは消えたんだった。
【おめでとう。あはは】
ああ、君、ようやく目を覚ましたかい。
君が病院で逝く数日前、意識不明の君の手を握った時、胸に伝わった君の心を忘れない。確かに君の意識は動けないけどあったんだ。感じたよ。
【おはよう】
ああ、そうだ、思い出した。
【何を?】
ああ、僕は、僕は、君のお別れをした場所で、その場所で、君の分まで僕は頑張って生きる。そう、そうだ、そう誓った。誓ったのにそれを忘れてた。
ああ、そう、うん。改めて君の分だけ懸命に生きる。
【なんだ、君はいつも懸命じゃないか】
そうかい、君、ありがとう。
【ただ本当に君は悲しいほど不器用なのが気の毒だけどな】
悲しいほど不器用? ひどい事、言ってくれるじゃないか。
【だが大丈夫だろう】
だがって?
【ああ、だが大丈夫だ。しばらく君の力になろう。僕の家族の世話が一段落した所だしね。最近、僕は日本中を旅してた所だったんだ、次の旅に出たくなるまでついてるし、君もつく】
君がつけば僕もつく。素敵な韻だよ。ああ。
[よかったじゃないか、君]
ああ、君は、ええっと。
[中学生に戻ったから分からなかったか?]
…その、うーん。もしかして、いや、あの、そうか、Iだ。
[酒を飲むよりなにか別のいい事を始めている]
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