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2008/05/16
ここ飛騨高山にある「光記念館」という施設で、いま、「広重名所江戸百景展」という企画展が行われています。
この企画展の会期は18日の日曜日まで…。というわけで、今日、あわてて、会場へと行ってきました。
展示室に足を踏み入れ、居並ぶ作品群を丹念に見て行くと、まず、それらの構図の妙味に、目を奪われます。しかも、多くの作品が、景観を俯瞰するかたちで描かれています。
なぜ、このような高い視点にこだわったのか…。それは、一枚の画面のなかに、可能な限り多くの情報をつめこもうとしたからなのかもしれません。
人々の生活や町並み、そして、遠景の田畑や川、それらが遥かな山や空に向かって収斂するさまは、見る側をぐいぐい引き込んで行きます。
また、少ない色と輪郭線で描かれた光景は、シンプルで、かつ洗練されており、現在のアニメ的表現にも、通じるものがあるように思います。
ゴッホは、広重らの浮世絵を模写したそうですが、それは、絵画に対して、西欧とはまったく別のアプローチをしていた、日本文化に対するリスペクトだったのかもしれません。
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