Haruna Watanabe Portfolio

ぽつりぽつりと話す
その人は絶対に嘘はつかない
本当のことしか話さない

潜在意識とか、無自覚とか
そういう領域の中に生きている人だから
正直で、率直で、包み隠さないし
その分、欲にも抗わない
だから分かる

例えばお酒に酔ったりとか
風邪をひいたりとか
そう言う時に出てくる何かと同じなのだと思う

でも私にはきっと本当のところは
何も分かりやしないんだと思う
ただ、抗わず、否定せず、そういうこともあるんだと
ただまっすぐに向き合うこと
私には相変わらずそれしかできない
別に苦でもなんでもない
そう言う時にはそう言う時の楽しみ方がある

心が発する言葉
善悪のフィルターや、意地や、常識とか
そういうとこをスルーして出てくる言葉は
溶けて固まったばかりのガラス玉のように
紛れもなくそこに存在して
理解や認識を越えた正しさみたいなものを宿している
傷ひとつなく、透き通って
誰もそれに反論できないし
そんな権利を持ち合わせていない


絵を描く事は、「小さな嘘の積み重ねだ」というのを
聞いたと言っていた
きっとお師匠の言葉なんだろう

２次元には3次元は存在しない
だから2次元に3次元を表現することは
小さな嘘の積み重ね
まずは描く嘘
そして次に
見たまま、ありのままを描いても
3次元には見えないっていうこと
だから少しずつ嘘をついていく
そして見ても驚くような3次元が出来上がる

私の絵は2次元で見せようとしてるから
もちろんそれはそれでありなのだけど
私の絵にはそういう「嘘」が足りないんだって
そういう空間を意識した絵を描いていけば
もっとよくなるんじゃないかなと
言っていたことを伝えてくれた


私はそれを聞いて思った
今私の、私自身で作り上げている世界も
小さな嘘の積み重ねなんじゃないだろうかって
もちろん変な意味じゃなくて
口に出す言葉、誰かとの付き合い方
外部に出していくもの
そういうのが全て私のフィルタを通ってる
だから思っても口に出さない事もあるし
思ってもない事を口に出す事もある

果たしてそれはネガティブな要素なのかって考えた時に
私はそうじゃないと思う
そうすることで、うまくいくことだってあるし
誰かを大切にすることだって出来ると思う
反対に傷つけてしまう事もある

日本の美ってそういうところにもあると思う
「拝啓」とか「かしこ」とか敬称とか
そういうのが定着してることも
嘘が嘘じゃなくなっているところも
思いやり、そういうもあるんじゃないかなぁって思った

私もきっと
いろんな人にちいさな嘘を積んでもらっていると思う
大切にしてもらっていると思う

もしももしも
その潜在意識だとか、無自覚とか
そういう本能のようなものが全てを包括したら
どうなっちゃうんだろうなぁ


大変だなぁ
人間って
大変、でも素敵と思う


最近こんな日記ばっかで反省してます
すっごい当たり前のことなのかもしれませんね
もっとまともにもどります


新しい絵を描いてます
カラスの絵です
黒の中に
緑とか、紫とか、ピンクとかそういう色をしています



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