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四コマ映画『天空の結婚式』

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四コマ映画『天空の結婚式』

by フクイヒロシ

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    4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_...

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    映画『天空の結婚式』Puoi Baciare Lo Sposo 上映日:2021年01月22日製作国:イタリア上映時間:90分

    舞台はイタリアのチヴィタ・ディ・バニョレージョ。
    『天空の城ラピュタ』のモデルとも言われてまして(確かに縦横に入り組んだアーチがそれっぽい)、
    個人的には『マスターキートン』11巻「鉄の砦」の舞台として使われていた場所としての印象があります。

    美しい観光地でもあるんだけど、要塞都市としての一面もある。
    しかも2500年以上前に作られた町。
    そこを舞台に人類のアプデ案件を描くコメディ映画です。

    ****
    『天空の結婚式』四コマ映画→ 4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_...
    ****

    ライトなコメディ映画、という皮を被ってますけど
    なかなか芯の通った力強い映画でしたね。

    原作は2003年初演の舞台『My Big Gay Italian Wedding』。

    16年前のものですが現在まで断続的に上演されて
    おそらくその都度アップデートされてるでしょうし、
    この映画も明らかに今日的なアップデートがなされているのがわかる話の展開になっています。

    ****

    主役というか、話の主軸はお父さんですね。

    演じたディエゴ・アバタントゥオーノの演技が素晴らしいですし、実際今作の演技で助演男優賞候補になっているとのこと。
    イタリアでは有名な実力派俳優でもあり、コメディアンでもあるんですね。
    だから顔は死ぬほど怖いんですけど、かわいらしくて面白いんですよ。
    このお父さんは村の村長さん。
    リベラルな考えの持ち主で変化を否定しない人物。
    しかし、息子が男と結婚!となると急に差別発言連発で堂々と思考停止しちゃう。
    ホントは息子を受け入れたいのに、それが難しい、、、という人物。

    ***

    この映画はもちろんアントニオとパオロの2人の話なんだけど
    描きたいのは、周囲の人物の受容過程。
    (でもま最終的にはその点も含めて批評的に描かれます)
    いろんな人物がいますが、重点が置かれて描かれるのはやはりお父さん。
    同性婚を頭から否定してるわけじゃないけど自分の身内となると…、というのはリアルな反応ではないでしょうか。
    このお父さんの心もようを丁寧に描いているというのが、この映画の大きなポイント。
    やさしいポイントかと。

    ***

    こういうタイプの映画でありがちな〝融和〟じゃないのがすごく良いです。
    異文化とか異人種とか異なる宗教とかの対立と融和を描くとき、
    当人同士が釣りしながら語り合ったり
    2人とも奥さんに追い出されて語り合ったりして
    お互いをよく理解することで融和しました、あ~良かったねっていう映画、よくあるんですけど。

    この映画はそうではない。

    無理ですからね。
    「全ての事象」について深く知ったり、
    「全ての属性を持っている人」とゆっくり語り合うなんて、物理的に無理なことなので。
    よくわかんないから拒絶する、という理屈は成立しない。

    この映画はそうしない。

    これがとても良い。

    どういう感じなのかは本編を観てくださいな。
    そもそも〝成人〟が〝お互いに〟決めた結婚に対して許すも許さないもないんよね。。。

    ****

    ラストの展開がこの映画のほんとの肝なんですけど、、
    やっぱラストのことなんで書くわけにいかないんですよね。。。

    結構、痛快。痛烈。

    「騒いでんじゃねえよ」っていうことですかね。
    「関係ねえよ」ってことですかね。

    大好きだし、ものすごく納得の展開とラストの締め!

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    映画『天空の結婚式』Puoi Baciare Lo Sposo 上映日:2021年01月22日製作国:イタリア上映時間:90分

    舞台はイタリアのチヴィタ・ディ・バニョレージョ。
    『天空の城ラピュタ』のモデルとも言われてまして(確かに縦横に入り組んだアーチがそれっぽい)、
    個人的には『マスターキートン』11巻「鉄の砦」の舞台として使われていた場所としての印象があります。

    美しい観光地でもあるんだけど、要塞都市としての一面もある。
    しかも2500年以上前に作られた町。
    そこを舞台に人類のアプデ案件を描くコメディ映画です。

    ****
    『天空の結婚式』四コマ映画→ 4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_...
    ****

    ライトなコメディ映画、という皮を被ってますけど
    なかなか芯の通った力強い映画でしたね。

    原作は2003年初演の舞台『My Big Gay Italian Wedding』。

    16年前のものですが現在まで断続的に上演されて
    おそらくその都度アップデートされてるでしょうし、
    この映画も明らかに今日的なアップデートがなされているのがわかる話の展開になっています。

    ****

    主役というか、話の主軸はお父さんですね。

    演じたディエゴ・アバタントゥオーノの演技が素晴らしいですし、実際今作の演技で助演男優賞候補になっているとのこと。
    イタリアでは有名な実力派俳優でもあり、コメディアンでもあるんですね。
    だから顔は死ぬほど怖いんですけど、かわいらしくて面白いんですよ。
    このお父さんは村の村長さん。
    リベラルな考えの持ち主で変化を否定しない人物。
    しかし、息子が男と結婚!となると急に差別発言連発で堂々と思考停止しちゃう。
    ホントは息子を受け入れたいのに、それが難しい、、、という人物。

    ***

    この映画はもちろんアントニオとパオロの2人の話なんだけど
    描きたいのは、周囲の人物の受容過程。
    (でもま最終的にはその点も含めて批評的に描かれます)
    いろんな人物がいますが、重点が置かれて描かれるのはやはりお父さん。
    同性婚を頭から否定してるわけじゃないけど自分の身内となると…、というのはリアルな反応ではないでしょうか。
    このお父さんの心もようを丁寧に描いているというのが、この映画の大きなポイント。
    やさしいポイントかと。

    ***

    こういうタイプの映画でありがちな〝融和〟じゃないのがすごく良いです。
    異文化とか異人種とか異なる宗教とかの対立と融和を描くとき、
    当人同士が釣りしながら語り合ったり
    2人とも奥さんに追い出されて語り合ったりして
    お互いをよく理解することで融和しました、あ~良かったねっていう映画、よくあるんですけど。

    この映画はそうではない。

    無理ですからね。
    「全ての事象」について深く知ったり、
    「全ての属性を持っている人」とゆっくり語り合うなんて、物理的に無理なことなので。
    よくわかんないから拒絶する、という理屈は成立しない。

    この映画はそうしない。

    これがとても良い。

    どういう感じなのかは本編を観てくださいな。
    そもそも〝成人〟が〝お互いに〟決めた結婚に対して許すも許さないもないんよね。。。

    ****

    ラストの展開がこの映画のほんとの肝なんですけど、、
    やっぱラストのことなんで書くわけにいかないんですよね。。。

    結構、痛快。痛烈。

    「騒いでんじゃねえよ」っていうことですかね。
    「関係ねえよ」ってことですかね。

    大好きだし、ものすごく納得の展開とラストの締め!

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published : 2020/12/19

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