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四コマ映画『花筐/HANAGATAMI』

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四コマ映画『花筐/HANAGATAMI』

by フクイヒロシ

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    4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_...

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    四コマ映画描いたので再アップします。
    大林宣彦監督の魂の極強烈な反戦映画。


    四コマ映画『花筐/HANAGATAMI』→ 4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_...



    ****


    「我が大日本帝国では国民の命は国家の命」と武田鉄矢が言う。


    門脇麦は「いつか戦争しない、誰も殺されない日が来るといいね」
    満島慎之助は「青春が戦争の消耗品だなんてまっぴらだ」

    若者と老いた男の対比。



    老いた男だけは
    「我が大日本帝国では国民の命は国家の命」だと仕組みの話だけをする。
    人間一人一人の話をこの人はしない。
    ただ国家の仕組みの話をする。



    **


    濃っ!

    最初の1時間を突破するまでに何日もかかりました。。
    セリフも多いし、一つ一つのシーンが複雑だしトリッキーなので
    理解が全く追いつかないまま、次の何かが始まっちゃう。。

    で、脳がパンクして眠くなって寝ちゃう。。


    **


    全部理解しなきゃと思うのをやめまして、とにかく観てりゃいいや、と。
    大林宣彦監督なんだから、きっと映画を観てりゃわかるだろう、と。


    **


    1時間越えると戦争の足音が聞こえてきて、全員が飲み込まれていく。


    この映画の中には
    召集されるのがイヤで醤油を一升飲み干す少年もいたし、
    名古屋城の前で自決した少年もいた。


    戦争に行きたくない男は戦争にいけない体になるか死ぬしかない。


    「女は悲しい。男はかわいそう」


    「祖国がまた戦争をはじめました!僕たちはまた、戦争に行きます!いってきます!」


    **


    途中でファスビンダーの『ケレル』チックなムンムンシーンが何度も挿入される。

    ついには全裸の満島慎之助が馬にまたがりその後ろから全裸の窪塚俊介が抱きつく形で馬を走らせる。
    「突撃だ~!」
    翌日そのシーンを思い出しながら白濁した液体(豆乳)を一気呑み。

    他のシーンでもキスしないのが不自然なくらいに男たちの顔が近い。



    女たちも同様。
    山崎紘菜と門脇麦はついに。



    大林映画でなければどこにも存在しないやり過ぎた演技は、ラストまで見ても見慣れることはないんだけど
    見終わったあとにも強烈に残るし、75年に青春を謳歌したくてもできなかった若者たちがたしかに存在していたことを実感させてくれる演技。


    ナチュラルな現代的な自然な演技ではこの意図は表現しきれないはず。


    **


    少年にとっては少女は謎の生き物。
    少女にとっても少年は謎の生き物。

    一つ先の人生を生きている、おばさま役の常盤貴子はすべてがわかっているかのように少年少女たちを優しく包んでいるが、戦争で夫を亡くしたことによりドラキュラになってしまった。

    さらに一つ先をいきている、ばあや役の入江若葉は、息子を2人戦争で亡くし、ラストには爆発するように泣き叫ぶ。





    **


    いやあ、このパワー。この怒り。この鮮烈さ。一生消えぬインパクトをこの映画から受け取りましたよっ!


    四コマ映画『花筐/HANAGATAMI』→ 4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_...

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    四コマ映画描いたので再アップします。
    大林宣彦監督の魂の極強烈な反戦映画。


    四コマ映画『花筐/HANAGATAMI』→ 4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_...



    ****


    「我が大日本帝国では国民の命は国家の命」と武田鉄矢が言う。


    門脇麦は「いつか戦争しない、誰も殺されない日が来るといいね」
    満島慎之助は「青春が戦争の消耗品だなんてまっぴらだ」

    若者と老いた男の対比。



    老いた男だけは
    「我が大日本帝国では国民の命は国家の命」だと仕組みの話だけをする。
    人間一人一人の話をこの人はしない。
    ただ国家の仕組みの話をする。



    **


    濃っ!

    最初の1時間を突破するまでに何日もかかりました。。
    セリフも多いし、一つ一つのシーンが複雑だしトリッキーなので
    理解が全く追いつかないまま、次の何かが始まっちゃう。。

    で、脳がパンクして眠くなって寝ちゃう。。


    **


    全部理解しなきゃと思うのをやめまして、とにかく観てりゃいいや、と。
    大林宣彦監督なんだから、きっと映画を観てりゃわかるだろう、と。


    **


    1時間越えると戦争の足音が聞こえてきて、全員が飲み込まれていく。


    この映画の中には
    召集されるのがイヤで醤油を一升飲み干す少年もいたし、
    名古屋城の前で自決した少年もいた。


    戦争に行きたくない男は戦争にいけない体になるか死ぬしかない。


    「女は悲しい。男はかわいそう」


    「祖国がまた戦争をはじめました!僕たちはまた、戦争に行きます!いってきます!」


    **


    途中でファスビンダーの『ケレル』チックなムンムンシーンが何度も挿入される。

    ついには全裸の満島慎之助が馬にまたがりその後ろから全裸の窪塚俊介が抱きつく形で馬を走らせる。
    「突撃だ~!」
    翌日そのシーンを思い出しながら白濁した液体(豆乳)を一気呑み。

    他のシーンでもキスしないのが不自然なくらいに男たちの顔が近い。



    女たちも同様。
    山崎紘菜と門脇麦はついに。



    大林映画でなければどこにも存在しないやり過ぎた演技は、ラストまで見ても見慣れることはないんだけど
    見終わったあとにも強烈に残るし、75年に青春を謳歌したくてもできなかった若者たちがたしかに存在していたことを実感させてくれる演技。


    ナチュラルな現代的な自然な演技ではこの意図は表現しきれないはず。


    **


    少年にとっては少女は謎の生き物。
    少女にとっても少年は謎の生き物。

    一つ先の人生を生きている、おばさま役の常盤貴子はすべてがわかっているかのように少年少女たちを優しく包んでいるが、戦争で夫を亡くしたことによりドラキュラになってしまった。

    さらに一つ先をいきている、ばあや役の入江若葉は、息子を2人戦争で亡くし、ラストには爆発するように泣き叫ぶ。





    **


    いやあ、このパワー。この怒り。この鮮烈さ。一生消えぬインパクトをこの映画から受け取りましたよっ!


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published : 2020/08/10

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