岡田千夏

イラストレーター

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京都府京都市

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岡田千夏

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  • 植物園スケッチ

     金曜日、タマちゃんこと児玉紘一さんの主催する、府立植物園でのスケッチ会に飛び入り参加させていただきました。
     前日からの雨も朝にはあがって、しっとりと咲いたアジサイや花菖蒲がきれいで、皆さんはそんな旬の花々や、雨に濡れた瑞々しい緑をスケッチされていました。
     私はというと、ややこしい盛り、一歳半の次男同伴だったので、予想通りではありますが、ゆっくりスケッチすることなどは当然かなわず…子どもがおやつを食べているすきに、ベンチのうしろに咲いていたどくだみの花や野草を走り描きした程度。でも、タマちゃんもおっしゃっていましたが、どくだみの花だってよく見るととても可愛いのです。葉っぱの形もハート型。ほかにも、黄色い星の形の小さな花がちらほら咲いていたり、シダの若葉の色が瑞々しかったり、家の庭だったら抜いても抜いてもどんどん伸びて困った存在の貧乏蔓でさえ、描いていると、新しく出た赤ちゃん葉っぱは可愛いなあと思えてきます。
     久しぶりの野外スケッチ、リフレッシュできた雨上がりの植物園でした。

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  • ばにゃにゃシュート!

     幼稚園へ通う長男のお弁当にバナナをつけるときには、よく皮に爪楊枝で引っ掻いて絵を描きます。(バナナの皮を引っ掻くと、しばらくしてそこが黒い線になります。)
     サッカー大好きな息子が喜ぶと思って、このあいだ猫サッカー選手を描いたら…「猫」なことがイマイチだったらしくウケませんでした。(今度は熱血サッカーアニメ「イナズマイレブン」のキャラクターを描いてくれとリクエストされてしまいました。)

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  • 京都の和菓子・水無月とは

     前回記事で、ふくちゃんがぺろり舐めた水無月は京都の和菓子ですが、ご存じない方もいらっしゃるので、プチ解説です。
     水無月とは、外郎(ういろう)の上に小豆が載ったもので、夏を迎える厄払いの神事「夏越の祓え」が行われる6月30日に食べるそうです。
     京都では、和菓子屋さんはもちろんスーパーなどでも、5月中旬くらいから店先に並び始めます。お店によっては、伝統にのっとって、6月30日しか売らないところもあるようです。
     皆さんも、この季節、京都に来られることがあったら、ぜひ食べてみてください。

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  • 甘党ふくちゃん

    前回の「智恵の餅」に引き続き、今度は水無月をふくちゃんに舐められてしまいました。

    水無月って、全国的な和菓子かと思っていたら、京都だけなんですね。去年横浜の友達に聞いてはじめて知りました。

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  • 智恵の餅

     丹後に猫の好きな伯母が住んでいて、飼い猫はななこという名前の白黒の猫でもう何年か前に亡くなったけれど、庭に来る野良猫にご飯をあげたり、怪我を負ってやって来たときには病院へ連れて行ったりしていた。
     その伯母が用事があってこちらへ来たときに、「智恵の餅」という天橋立のお菓子をお土産にくれた。
     日持ちがしないので、さっそくいただこうと包みを解いて蓋を開けたら、一面の餡子で、三つに区切った箱のふちまで餡子がいっぱいに詰まっている。餡子の層下に、白い餅が隠れて並んでいる。伊勢の赤福に似ているようだけれど、それよりも餡子が多いようである。
     木のへらで取り分けていたら、ふくちゃんがテーブルの上にやって来た。智恵の餅の匂いを嗅いでいる。猫が新しいものを調べに来るのは珍しいことではないけれど、ふくちゃんはいつになく熱心で、ごろごろのどを鳴らしながら鼻を餡子にくっつけるようにして、なかなか向こうへ行かない。餡子が食べたいのかしら、まさかと思いながら、ためしに木べらについた餡子を鼻の先に差し出してみると、ぺろっと舐めた。餡子が好きらしい。虫歯になったらいけないので、木べらは引っ込めたけど、しつこく箱の端っこをくんくんしている。
     前にも、買って来たシュークリームや笹餅を食べる前にスケッチしておこうと思って、お皿に置いて描いていたら、ふくちゃんに舐められたことがあった。女の子らしく、甘いものが好きなのだろう。
     ところでこの天橋立の「智恵の餅」は、「三人寄れば文殊の智恵」の「文殊菩薩」にあやかって、食べると智恵がつくらしい。餡子を舐めたふくちゃんに智恵がついて、本来の間の抜けた可愛らしさがなくならなければいいけれど。

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  • 猫祭

     先日、東山にあるギャラリー「風の倶楽部」で開催中の「猫町家デ猫祭」へ行ってきました。猫を題材とした絵や版画、陶芸品などがたくさん集まった猫展覧会です。
     「風の倶楽部」は名前のとおりの爽やかな雰囲気のお店で、一歩足を踏み入れると、女主人さんとお客さんが猫談義の真っ最中。「猫はうしろ姿に味がある」「雑種が一番可愛いね」…つい聞き耳を立ててしまいました。
     同じ猫を扱った作品でも、作った人が猫好きかそうでないかは作品を見ればわかるように思うのですが、この猫祭に出展されている作家さんたちは、ほとんどが猫が大好きでご自分でも飼われているそうで、ギャラリーに並んだ作品からは、猫への愛情が感じられるようでした。猫が大好きだからこそ気づくような、猫の細かいしぐさや表情が表現されていて、見ていてうれしくなる作品がいっぱいでした。
     この猫祭、昨日の日曜日で終了しましたが、また来年も開かれるそうです。

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