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2007/09/12
ミケランジェロ作で有名なシスティナ礼拝堂の壁画は、
ある時期ごとに修復されていた。
しかしそれは、退色した部分を新たに着色して行く
と言うものだった。
近年行われた修復作業では、十数年という年月をかけ、
少しずつ壁画を洗ってゆくという手法を用いたと聞く。
その結果、煤けていた壁画は、
汚れの下から鮮やかな色を示したのである。
壁画が製作された当時、これ程鮮やかな色であったのかは
現代人には分からない。
ただ、古くからあるものに対して、
常に新しい手法のみを用いることが最適であるとはいえない
と思う。
現に、壁画という歴史の積み重ねの基には、
鮮やかな色が隠されていたのだから。
世代交代をしても、本当に美しいものは色あせないのかも
知れないと思った。
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