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ファインアート > 油絵

虹の足おと

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虹の足おと

by kh

  • iコンセプト

    ~ 虹の足おとの物語 ~




    虹の足あとが続いている。




    背後から聴こえる微かなメロディに振り返った。


    コロは僕より前に気付いていたみたいだ。



    犬のコロは黙ってメロディが聴こえる方向へ、顔と身体を向けているが何も見えないようだった。


    いつのまにか

    僕は何かを踏んづけたらしく(うんちじゃないよ。)


    その正体を確かめようとしたが、
    わからなかった。




    二つの関係性によって虹が出来た事に、
    その足あとから聞こえるメロディだと、

    彼らは、まだ気付かないのだろうなと今の俺は想う。

    でもね、コロ。

    俺は、僕らの関係性は虹や希望なんて、ちっぽけな言葉じゃ表せられないぐらいなんだよ。

    かといって、絵で表せば7色が虹で、
    文で表せば「虹」だ。
    このまま想いごと、君に渡せれば良いんだけどな。


    この肉体同士で二度と抱き合い、走り回れないと思うと、悲しくなるよ。

    外見より中身だ、なんて言う安い言葉があるけれど、
    君は身体と心が一緒で、君だろう?
    他人のいう
    変な所にホクロがあっても、

    変な口癖があったとしても、姿勢が悪くても、

    どれが違っても君じゃないんだよ。
    生き返りがあったとしても、
    二度と会えないんだよ。
    あの行き帰りの散歩道は、二度と会えないんだよ。

    涙は、もう出ない。
    それほど君との時間は遠くなっている。

    目を閉じて、あの時間にさ迷う。

    たくさんの"もしも"の中で選んだ道が今の俺を奮い立たせている。

    しかし、あの"もしも"が何時までも迷わせていた。

    身体ごと、あの時間へ。と願う。

    坂道を駆け上がるみたいに、身体も飛ばせたら。

    急な坂道を自転車で駆け上がり、チェーンが外れるあの甘酸っぱさは、もうないな…。
    君と走れない。


    目を閉じて、選ばれなかった過去たちを俺自身が静かに幕を閉じた。


    それを遠くで眺めている人物が、何人かいた。
    その数は一人かもしれないし、…いや、いないかもなぁ…。

    もしかしたら、見られているのかも。

    どうでもいいか、
    あたしは鼻で笑った。



    僕は、踏んづけてしまった正体をなんとか確かめたかった!
    しかし、やっぱり分からない!

    うんちじゃない事ぐらいしかわからなかった。(あんまりうんちの話をすると母さんに怒られるから、もうやめるね。)

    もしかするとメロディは、この足あとから聴こえるの?

    と、地面に耳を付けてみる。

    本当に微かだが、聴こえる…。

    虹の香りがした。
    それはとても甘くて、酸っぱくて、酔いそうだった。



    今想えば、彼女の歌声だったのかな、と思ってしまう。

    それとも僕の知らない誰かに届けたかった想いなのかな。



    この風景を遠くで、ものすごく遠くで、


    老夫婦がこの夜の虹を眺めた。


    ただ、二人は、言葉を交わさず、


    言葉以上の言葉で


    微笑みあった。


    君がそれを知るのは、

    もっと遠く。

    今、目の前にある出来事だった。




    この先の道。

    これから作る虹の足あとは、

    僕らだよね、
    コロ。

  • i環境・素材

    油絵具、キャンバス

  • i実寸サイズ

    F10号 ( 530 X 455mm )

  • i製作期間

    2015

  • i作品URL

    ameblo.jp/hero8snow/entry-1211...

  • iコメント

    虹の足おとモザイクトーンverとノーマルタイプの2タイプ作りました。

  • iライセンス

    設定しない

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虹の足おと

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    ~ 虹の足おとの物語 ~




    虹の足あとが続いている。




    背後から聴こえる微かなメロディに振り返った。


    コロは僕より前に気付いていたみたいだ。



    犬のコロは黙ってメロディが聴こえる方向へ、顔と身体を向けているが何も見えないようだった。


    いつのまにか

    僕は何かを踏んづけたらしく(うんちじゃないよ。)


    その正体を確かめようとしたが、
    わからなかった。




    二つの関係性によって虹が出来た事に、
    その足あとから聞こえるメロディだと、

    彼らは、まだ気付かないのだろうなと今の俺は想う。

    でもね、コロ。

    俺は、僕らの関係性は虹や希望なんて、ちっぽけな言葉じゃ表せられないぐらいなんだよ。

    かといって、絵で表せば7色が虹で、
    文で表せば「虹」だ。
    このまま想いごと、君に渡せれば良いんだけどな。


    この肉体同士で二度と抱き合い、走り回れないと思うと、悲しくなるよ。

    外見より中身だ、なんて言う安い言葉があるけれど、
    君は身体と心が一緒で、君だろう?
    他人のいう
    変な所にホクロがあっても、

    変な口癖があったとしても、姿勢が悪くても、

    どれが違っても君じゃないんだよ。
    生き返りがあったとしても、
    二度と会えないんだよ。
    あの行き帰りの散歩道は、二度と会えないんだよ。

    涙は、もう出ない。
    それほど君との時間は遠くなっている。

    目を閉じて、あの時間にさ迷う。

    たくさんの"もしも"の中で選んだ道が今の俺を奮い立たせている。

    しかし、あの"もしも"が何時までも迷わせていた。

    身体ごと、あの時間へ。と願う。

    坂道を駆け上がるみたいに、身体も飛ばせたら。

    急な坂道を自転車で駆け上がり、チェーンが外れるあの甘酸っぱさは、もうないな…。
    君と走れない。


    目を閉じて、選ばれなかった過去たちを俺自身が静かに幕を閉じた。


    それを遠くで眺めている人物が、何人かいた。
    その数は一人かもしれないし、…いや、いないかもなぁ…。

    もしかしたら、見られているのかも。

    どうでもいいか、
    あたしは鼻で笑った。



    僕は、踏んづけてしまった正体をなんとか確かめたかった!
    しかし、やっぱり分からない!

    うんちじゃない事ぐらいしかわからなかった。(あんまりうんちの話をすると母さんに怒られるから、もうやめるね。)

    もしかするとメロディは、この足あとから聴こえるの?

    と、地面に耳を付けてみる。

    本当に微かだが、聴こえる…。

    虹の香りがした。
    それはとても甘くて、酸っぱくて、酔いそうだった。



    今想えば、彼女の歌声だったのかな、と思ってしまう。

    それとも僕の知らない誰かに届けたかった想いなのかな。



    この風景を遠くで、ものすごく遠くで、


    老夫婦がこの夜の虹を眺めた。


    ただ、二人は、言葉を交わさず、


    言葉以上の言葉で


    微笑みあった。


    君がそれを知るのは、

    もっと遠く。

    今、目の前にある出来事だった。




    この先の道。

    これから作る虹の足あとは、

    僕らだよね、
    コロ。

  • i環境・素材

    油絵具、キャンバス

  • i実寸サイズ

    F10号 ( 530 X 455mm )

  • i製作期間

    2015

  • i作品URL

    ameblo.jp/hero8snow/entry-1211...

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    虹の足おとモザイクトーンverとノーマルタイプの2タイプ作りました。

  • iライセンス

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published : 2016/01/24

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