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この記憶の曖昧さ加減からして小学低学年頃ではないかと思う。
10分も歩けば山に当たる実家から20分ほど歩いたところに、その穴はあった。
山道を作るために切り落としたらしき崖があり、その下に小さな穴があって、たしか小さな木の扉で塞がれていたはず。
それは洞窟の入り口で、子どもでもしゃがまなければ歩けないくらい狭い通路が奥へまっすぐ続いている、と近所の年長者から教わった。
まっすぐな洞窟の先は途中で十字路になっており、それぞれ四方へやはりまっすぐのびている、とのこと。
まるで十字架のようであるから、江戸時代に隠れキリシタンが作った隠し教会ではないか、という憶測さえあった。
戦時中の防空壕、という説も有力だった。
とにもかくにも、懐中電灯や蝋燭や長いロープを用意して奥まで入ってみよう、という計画が立てられ、おそらく実行されたものと思われる。
というのは、幼い自分も参加して、10メートルほど奥まで入ったような印象が残ってるから。
十字路のところまで入ってしまったら、そこからそのまま戻って来てはいけない。
左右と正面の三つの行き止まりの壁に手を触れてから戻らないと永遠に戻れなくなる。
という話を大人から聞いたのか自分で考えたのか、それからどうして戻ったのか、どうもさっぱり頭が空白。
長く暗い廊下
by Tome館長
この記憶の曖昧さ加減からして小学低学年頃ではないかと思う。
10分も歩けば山に当たる実家から20分ほど歩いたところに、その穴はあった。
山道を作るために切り落としたらしき崖があり、その下に小さな穴があって、たしか小さな木の扉で塞がれていたはず。
それは洞窟の入り口で、子どもでもしゃがまなければ歩けないくらい狭い通路が奥へまっすぐ続いている、と近所の年長者から教わった。
まっすぐな洞窟の先は途中で十字路になっており、それぞれ四方へやはりまっすぐのびている、とのこと。
まるで十字架のようであるから、江戸時代に隠れキリシタンが作った隠し教会ではないか、という憶測さえあった。
戦時中の防空壕、という説も有力だった。
とにもかくにも、懐中電灯や蝋燭や長いロープを用意して奥まで入ってみよう、という計画が立てられ、おそらく実行されたものと思われる。
というのは、幼い自分も参加して、10メートルほど奥まで入ったような印象が残ってるから。
十字路のところまで入ってしまったら、そこからそのまま戻って来てはいけない。
左右と正面の三つの行き止まりの壁に手を触れてから戻らないと永遠に戻れなくなる。
という話を大人から聞いたのか自分で考えたのか、それからどうして戻ったのか、どうもさっぱり頭が空白。
published : 2010/06/21