ゆめみ愛

m
r

ゆめみ愛

イラストレーター

  • 3

    Fav 452
  • 9

    View 1,703,554
  • p

    Works 701

WORKS

イラストレーション > イラスト

恋の魔法とおまじない2020年8月カレンダー

9

View
435

3

Fav
0

1

Comment
0
  • C
    作品を拡大
  • B
    作品一覧
  • C
    作品を拡大
  • B
    作品一覧
  • C
    作品を拡大
  • B
    作品一覧
  • C
    作品を拡大
  • B
    作品一覧
  • C
    作品を拡大
  • B
    作品一覧

Other Works

jシェア

恋の魔法とおまじない2020年8月カレンダー

by ゆめみ愛

  • iコンセプト

    物語り 8月ーーーーーーーー

    舞い上がった花火に、ふいに夢だったのかもしれないと思っていた記憶が蘇る。

    「雫、りんご飴買ってきたよ、イカ焼きも好きだよね」
    光に照らされ微笑む優しいライ先生は・・。

    自分を燃える火から助けてくれたお兄さんが消えた日に、私の前に現れたライオン。
    ライちんは、優しいライオン。
    悲しいときも楽しいときも、いつも寄り添ってくれる大好きなライオン。

    なのにあのお祭りの日、彰と行ったお祭りではぐれてしまった私のそばにライちんもいなくて、探しさまよううちに草履まで片方無くしてしまって、自分を残して死んだ家族も、はぐれた彰も、どこかへ消えたお兄さんも、憎らしくって悲しくて心が真っ黒になりかけた時、ライちんにそっくりなライオン人間が現れた。

    草履をなくした方の裸足の足を赤いハンカチで包んでくれて、おんぶしてくれて、雫の大好きな夜店の美味しい物をたくさん買ってくれて、そして2人で見た花火がとても綺麗だった。

    夏が過ぎてライオン人間の買ってくれた水風船がしぼみ、金魚が死んでしまっても赤いハンカチだけは大切に宝物にしていた。

    けれど、顔がライオンの人間が本当にはいるはずがないと、あの日の思い出は夢だったのかもしれないって、少しずつ記憶が薄れていって。

    でも、ライオン人間はどこかへ消えたお兄さんだった気がしたから、赤いハンカチだけはずっと宝物にし続けてきた。

    今夜花火に照らされるライ先生の浴衣は、あの日見た柄。

    また夢のように消えてしまいそうな気がして、先生の浴衣の袖をギュッとつかむ。

    「雫?」

    夢かもしれない。
    夢でもいい。
    今度は絶対離さない。

    涙で揺れるライ先生に、「もう逃げないで」とつぶやいた。

    ーーーーーーーーーーーーーー

  • iタグ

    カレンダー 恋の魔法とおまじない
  • iライセンス

    設定しない

1

Comment

  • FAVをして作品の感想・コメントを残しましょう

    3
    FAV

jこのページをシェア

恋の魔法とおまじない2020年8月カレンダー

by ゆめみ愛

  • iコンセプト

    物語り 8月ーーーーーーーー

    舞い上がった花火に、ふいに夢だったのかもしれないと思っていた記憶が蘇る。

    「雫、りんご飴買ってきたよ、イカ焼きも好きだよね」
    光に照らされ微笑む優しいライ先生は・・。

    自分を燃える火から助けてくれたお兄さんが消えた日に、私の前に現れたライオン。
    ライちんは、優しいライオン。
    悲しいときも楽しいときも、いつも寄り添ってくれる大好きなライオン。

    なのにあのお祭りの日、彰と行ったお祭りではぐれてしまった私のそばにライちんもいなくて、探しさまよううちに草履まで片方無くしてしまって、自分を残して死んだ家族も、はぐれた彰も、どこかへ消えたお兄さんも、憎らしくって悲しくて心が真っ黒になりかけた時、ライちんにそっくりなライオン人間が現れた。

    草履をなくした方の裸足の足を赤いハンカチで包んでくれて、おんぶしてくれて、雫の大好きな夜店の美味しい物をたくさん買ってくれて、そして2人で見た花火がとても綺麗だった。

    夏が過ぎてライオン人間の買ってくれた水風船がしぼみ、金魚が死んでしまっても赤いハンカチだけは大切に宝物にしていた。

    けれど、顔がライオンの人間が本当にはいるはずがないと、あの日の思い出は夢だったのかもしれないって、少しずつ記憶が薄れていって。

    でも、ライオン人間はどこかへ消えたお兄さんだった気がしたから、赤いハンカチだけはずっと宝物にし続けてきた。

    今夜花火に照らされるライ先生の浴衣は、あの日見た柄。

    また夢のように消えてしまいそうな気がして、先生の浴衣の袖をギュッとつかむ。

    「雫?」

    夢かもしれない。
    夢でもいい。
    今度は絶対離さない。

    涙で揺れるライ先生に、「もう逃げないで」とつぶやいた。

    ーーーーーーーーーーーーーー

  • iタグ

    カレンダー 恋の魔法とおまじない
  • iライセンス

    設定しない

published : 2020/08/04

閉じる
k
k