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Comment舞台設定 ーーーーーーーーー
物語り
5月15日、演劇部主催の葵祭が開催され、本人は嫌がったものの、人気投票1位の彰が斎王代に選ばれる。
（斎王とは神の巫女に選ばれる、天皇の未婚の内親王、または親王の女王で、お祭りのためだけにその役をする女性を斎王代といいます）
学園内を練る歩く華やかな一行。
沿道で見守る生徒たちがが輿の上の美しく装った彰に歓声を上げる。
しかし宴もたけなわのさなか、突然巨大なこいのぼりが彰を襲う。
「フフフ、彰をさらうチャンスだ」
それはこいのぼりに憑りついた黒い影！
ぎょろぎょろにらむ不気味な目。
葵のツタがにょろにょろと伸びて彰に絡みつく。
「キャーキャー！」
侍女役の妹分マムは大騒ぎだけど、狙われている彰自身は妙に落ち着いていた。
だって・・。
「彰！」
飛び込んでくる少年。
「たかし！」
たかしが必ず守ってくれると信じているから恐くない。
「マム！」
果敢に一緒に飛び込んできた弟分のリムは、大切なマムを抱えて、絡みつく蔦から飛びのく。
「たかし」
抱きしめる腕。
同時にふられた竹刀が怪物（こいのぼり）の眉間を殴りつけ。
「ぐあああああああ」不気味なうめき声が響く。
名残惜しそうに蔦を巻きつけようとするけれど、たかしがぶちぶち引きちぎる。
「彰！」
「おばあちゃん」
魔法界の女王の声に、おびえたように影がかき消え、バサリ・・支えを失って地面に落ちるこいのぼりの抜けがら。
「彰、大丈夫か？」
「うん、だって」
たかしがいつも守ってくれるから・・。
ギュッと抱きしめるたくましい腕に、信頼しきって身を任せる。
もはや二人の世界に浸りきっている彰とたかしに、心配して駆け寄ってきた演劇部のメンバーは、あきれてさっさと解散するのでした。
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2019年恋の魔法とおまじないカレンダー５月
by ゆめみ愛
舞台設定 ーーーーーーーーー
物語り
5月15日、演劇部主催の葵祭が開催され、本人は嫌がったものの、人気投票1位の彰が斎王代に選ばれる。
（斎王とは神の巫女に選ばれる、天皇の未婚の内親王、または親王の女王で、お祭りのためだけにその役をする女性を斎王代といいます）
学園内を練る歩く華やかな一行。
沿道で見守る生徒たちがが輿の上の美しく装った彰に歓声を上げる。
しかし宴もたけなわのさなか、突然巨大なこいのぼりが彰を襲う。
「フフフ、彰をさらうチャンスだ」
それはこいのぼりに憑りついた黒い影！
ぎょろぎょろにらむ不気味な目。
葵のツタがにょろにょろと伸びて彰に絡みつく。
「キャーキャー！」
侍女役の妹分マムは大騒ぎだけど、狙われている彰自身は妙に落ち着いていた。
だって・・。
「彰！」
飛び込んでくる少年。
「たかし！」
たかしが必ず守ってくれると信じているから恐くない。
「マム！」
果敢に一緒に飛び込んできた弟分のリムは、大切なマムを抱えて、絡みつく蔦から飛びのく。
「たかし」
抱きしめる腕。
同時にふられた竹刀が怪物（こいのぼり）の眉間を殴りつけ。
「ぐあああああああ」不気味なうめき声が響く。
名残惜しそうに蔦を巻きつけようとするけれど、たかしがぶちぶち引きちぎる。
「彰！」
「おばあちゃん」
魔法界の女王の声に、おびえたように影がかき消え、バサリ・・支えを失って地面に落ちるこいのぼりの抜けがら。
「彰、大丈夫か？」
「うん、だって」
たかしがいつも守ってくれるから・・。
ギュッと抱きしめるたくましい腕に、信頼しきって身を任せる。
もはや二人の世界に浸りきっている彰とたかしに、心配して駆け寄ってきた演劇部のメンバーは、あきれてさっさと解散するのでした。
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published : 2019/07/13
