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    Works 3,356
  • 踊る巫女

    2013/10/20

    明るい詩

    両手に握った枝ふたつ
     うつろな瞳の巫女ひとり

       花髪飾り 白い足袋
        紅の袴 紺の帯


    巫女は踊る リスになり
     柳に揺れて 竹に跳ね

       巫女は踊る 谷を抜け
        沼を渡り 山を越え


    森のけものに囲まれて
     素足の裏を舐められて

       丸い月 ひとつ
        おっぱい ふたつ


    帯をほどいて 笛吹いて
     ぴいひゃら ぴいひゃら

       今夜はうれしい村察

         ぴいひゃら ぴいひゃら
          ぴいひゃらら

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    • Tome館長

      2014/06/06 23:43

      「こえ部」で朗読していただきました!

    • Tome館長

      2013/10/20 02:23

      「ゆっくり生きる」haruさんが動画にしてくださいました!

  • 明日の風

    2013/10/16

    明るい詩

    川の流れ 
     浮かぶ舟 

       空を見上げりゃ 
        雲がゆく 


    昨日は過ぎ去り
     今日はここ

       明日は明日の
        風が吹く

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  • わた雪

    2013/09/11

    明るい詩

    君に

    本物の雪を
    見せてやりたい。


    真っ白な
    シュークリームみたいな

    大きな大きな
    わた雪が

    ふわふわ
    ふわふわ

    落ちてくるところを

    君に
    ちゃんと

    見せてやりたい。


    あの六角形の
    アクセサリーみたいな

    雪の結晶が
    そのまま

    ふらふら
    ふらふら

    落ちてくるところを

    君に
    しっかり

    見せてやりたい。
     

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  • 天上の鐘

    2013/08/10

    明るい詩

    祝福の鐘の音は

    天高く
    しめやかに生まれ

    大地を包み
    華やかに降り注ぐ


    時が止まり
    迷いは消え

    すべてが明らかになる


    そこに苦しみはない
    そこに悲しみもない


    輝ける笑顔と
    豊穣の未来と

    約束された地へと続く
    一本の

    白い
    白い道
     

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    • Tome館長

      2014/05/03 13:02

      「こえ部」で朗読していただきました!

    • Tome館長

      2014/03/01 00:33

      「ゆっくり生きる」はるさんが動画にしてくださいました!

  • 明日と昨日

    2013/08/09

    明るい詩

     

    「明日はどこにあるの?」

    「たぶん、今日より
     ほんのちょっと高いところ」


    「昨日はどこへいったの?」

    「今、君が
     しっかり踏んでいるじゃないか!」
     

     

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    • Tome館長

      2014/05/02 22:06

      「こえ部」で朗読していただきました!

    • Tome館長

      2014/04/30 23:51

      「ゆっくり生きる」はるさんが動画にしてくださいました!

  • 空の向こう

    2013/07/17

    明るい詩

    手の届かぬ世界がある

      ということ


    それは
     哀しみばかりでなく

       時には
        救いにもなる

          ということ


    子どもみたいに
     思いっきり

       両手を空へ
        伸ばしてみる
     

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    • Tome館長

      2015/03/01 19:41

      「さとる文庫 2号館」もぐらさんが朗読してくださいました!

    • Tome館長

      2014/04/19 11:28

      「こえ部」で朗読していただきました!

  • ゲンブリオ山脈

    2013/01/04

    明るい詩

    ゲンブリオ山脈を越えた者は
    いまだかつていない。

    例外としては
    特殊な渡り鳥くらいだろう。

    この渡り鳥は
    上昇気流を上手に使う。

    らせん状に旋回しながら
    とんでもない高度にまで達する。

    上昇気流の助けがなければ越せないのだ。

    しかも、一年に一回のチャンスしかない。

    それを逃がしたら渡れない。
    死んでしまう。

    まさに必死のゲンブリオ山脈越えなのだ。


    たとえ必死になっても
    私には越せない。

    高くて、大きくて
    険しくて、苦しくて

    見上げるだけで呆れ返ってしまう。

    もう私なんか
    見上げてすぐに諦めてしまった。


    それでも私は
    ゲンブリオ山脈が大好きだ。

    あんまり大きすぎて
    抱きしめられないのが

    とても残念だ。
     

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    • Tome館長

      2013/10/31 15:02

      「こえ部」で朗読していただきました!

    • Tome館長

      2013/04/17 18:01

      「ゆっくり生きる」haruさんが動画にしてくださいました!

  • いつか叶う

    2012/05/01

    明るい詩

    願い
     叶ったら

       お話は

         そこで
          おしまい。


    もっと
     続き

       聞きたいなら

         もうちょっとだけ
          我慢ね。
     

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  • シャボン玉

    2012/04/29

    明るい詩

    小さな女の子が
    大きなシャボン玉を作って

    空中に飛ばしました。


    そのシャボン玉の中で生まれたのが
    この私です。


    風に吹かれて
    フワフワ揺れて

    球体の虹色模様が
    クルクルまわります。


    石けん水の透明な膜が
    世界への唯一の窓。

    ここに映る絵が丸く見えるように
    ここに反響する音も丸く聞こえます。


    さっき

    生意気そうな顔の少年が
    針でシャボン玉を突き刺そうとしました。

    パチンと音を立てて
    割るつもりだったのでしょう。


    でも、その針の先は
    石けん水の膜を突き抜けただけ。

    腕も頭も腰も突き抜けて
    そのまま少年は向こう側へ出ました。


    その時の少年の顔の
    とてもおかしかったこと。


    まるでシャボン玉なんか
    どこにもなかったような

    変な夢を見ていただけだったみたいな

    そんな不思議そうな表情をして。
     

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  • ともしび

    2012/04/05

    明るい詩

    その光は 明るいけれど
     眩しくはなく

       温かいけれど
        熱いほどでもない


    日中は知らんぷりして
     暗くなって やっと気づくような

       そんな おとなしい
        弱気な 小さな灯


    消さないよう
     驚かさないよう

       そおっと 寄り添って
        そおっと 手を かざして

          それから そおっと
           そおっと 微笑むの
     

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    • Tome館長

      2013/03/23 23:16

      「こえ部」で朗読していただきました!

    • Tome館長

      2012/04/25 15:23

      「ゆっくり生きる」haruさんが動画にしてくださいました!

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