上田寛

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上田寛

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一蓮托生/冥土 in Japan

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「一蓮托生」 : 冥土 in Japan
F100キャンバス

一蓮托生:運命や行動を共にすること。 また、死後に生まれ変わって極楽浄土で同じ蓮華の上に生まれ変わること。

私の勝手な解釈で、この「同じ蓮華の上」というのは人間世界のことを指しているのだと思う。

野生の動物世界は弱肉強食で、強いものが弱いものを捕食し命をつないでいる。
一般には捕食される(弱い)動物は多産で繁殖力が強く、逆に(強い)猛獣などは一度に数頭しか子供を産まない。
なので、残酷なようだがこのシステムによって多様な生物の種の全体バランス保たれている。

しかし知能が発達し、様々な気候風土で生きる人間に限っては、このような弱肉強食システムより、強いものが弱いものを助け、足りないものを補い合うといった、相補扶助のシステムのほうが効率よく種を維持できるのではないかとかんがえられる。

人間も動物のように多種多様な人種や個性があり、絵の中の動物は、
人間を様々な動物に置き換えて描いています。

また背景の布は「世界」を表している。  
本来、世界はひとつの連続体で、部分部分で常態の変化があったものの、それぞに区別はなかった(色即是空)
のちに人が世界を認識するようになってからは、それぞれの部分を名前で呼ぶようになった。
地上の盛り上がった部分を「山」とよんだり、水に満ちたところを「海」と名ずけたり、本来は区別が無かったものを色々と定義ずけをおこなった。
それからは人は、名称で物事を区別するようになり、世界はバラバラに認識されるようになった。
さらに時代時代に認識も変化し、破れた布をつくろうように世界は縫い直され、継ぎ接ぎだらけになってしまった。

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by 上田寛

published : 2016/08/29

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