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世界のクリエイティブ情報を伝えるジャーナルマガジンの"QUOTATION"。 本書は、その"QUOTATION"が制作した、スペシャルエディション。世界から注目されている、日本のクリエイティブの現状を伝えるため、有名無名は関係なく、"QUOTATION"ならではの感覚で、注目の人や場所やメディアをピックアップしてカテゴリー別に紹介します。
吉田ユニ takram design engineering 丸若屋 ヤブノケンセイ gm projects ハスイモトヒコ Chim↑Pom SHIMURABROS. Yellow Brain galaxxxy 山野英之 TABLOID numabooks PUBLIC/IMAGE.3D 0000 Gallery SUNDAY ISSUE CREATORS PARK THE REALITY SHOW …and more!
ピエブックスを経て、クリエイターマガジン「+81」を創刊。11号まで編集長を務める。その後「GAS プロジェクト」クリエイティブディレクター、エディトリアルディレクターとして、書籍シリーズ、DVD、GAS SHOP のディレクション、展覧会の企画等を担当。現在は、世界のクリエイティブジャーナル誌"QUOTATION"(BNN 新社刊/季刊)編集長を担当するなど、クリエイティブをテーマに様々な分野で、企画/プロデュース、執筆、デザイン、ディレクションなどで活躍中。 http://www.hachiga.com
-『creatives in japan 日本の最新クリエイティブを知るキーワード』を、"QUOTATION"スペシャルエディションとして発行することになった経緯を教えていただけますか。 "QUOTATION"では、これまで、国籍や分野などの枠を取り払ったクリエイティブをテーマにしてきたのですが、ここ数年では、日本のクリエイティブシーンがとてもおもしろくなってきていると同時に、世界からも注目されるようになってきています。そんな状況のなかで、あえて日本のクリエイティブシーンだけを特集したらおもしろいのではないかと考えたことがきっかけですね。また、これまでは一部のみバイリンガル仕様だったのですが、今回は、ほとんどすべてのコンテンツをバイリンガルにしています。それには、海外の人たちにリアリティのある日本のクリエイティブについて、もっとよく知ってもらいたかったということがあります。雑誌の方は、基本的には日本人の読者に向けて日本語のテキストを使用していますが、今回はどちらかというと、インターナショナルバージョンとしてのスペシャルエディションです。 -『creatives in japan日本の最新クリエイティブを知るキーワード』で紹介しているアーティストや場所の基準は、どういったものなのでしょうか。また、"QUOTATION"本誌と違ったコンセプトや、編集の基準といったものがあったのでしょうか。 基本的には、私やコントリビューターたちの感覚によってセレクトしているというのがありますね。もちろん、それがすべてではないですが。あとは、あまり他のメディアでは紹介されていない人や場所は、意識的にセレクションしています。また、今回のコンテンツがベストということでは決してなくて、ここで紹介しているのはほんの一部であって、残念ながら紹介できなかった人や場所もたくさんありますし、私たちが知らない人たちも、まだまだたくさんいるはずです。基準をあえていえば、2010年夏時点での"QUOTATION"における、クリエイティブキーワードと捉えていただいた方がいいかと思います。本誌との違いという点では、少しビジュアルを増やしました。本のサイズが少し小さいので、いくつかの作品やイメージがよく見えるようにしています。あとはバイリンガルにして、海外を意識した作りにしています。 -『creatives in japan 日本の最新クリエイティブを知るキーワード』もそうですが、"QUOTATION"は、デザインもすごく魅力的です。そのことについて、お話しいただけますでしょうか。 デザインは毎号、少しでもよくなるように、あるいはおもしろくなるように、改良を続けています。常にどこか変化しています。また、毎号色やデザインコンセプトなど決めて、それにあわせて、まるまる一冊をトータルにデザインをしてしまうとか、あるいはオリジナルフォントを使うなど、他の雑誌ではなかなかできないようなことに、デザイナーと一緒にチャレンジしています。読者はもちろん、作っている私たちも飽きないようにしています。そして今後もそのアプローチは続けていきたいと思います。 -バイリンガルの和書というのは、すごく珍しいと思うのですが、そこには、なにかしらの目的や意図があったのでしょうか。なにか理由があれば、教えてください。 先ほども話ましたが、今回は"QUOTATION" 別冊でもありますが、どちらかというと、インターナショナルバージョンとして海外の人にできるだけ読んでほしい、そして日本のリアリティあるクリエイティブシーンを知ってほしいというのが一番の目的だったので、バイリンガルにしました。 |
-蜂賀さんはこれまでに、様々な媒体を手掛けられていますが、それらと"QUOTATION"の大きな違いは、どこにあるとお思いですか。 "QUOTATION"はどちらかというと読み物にしたいということを意識しています。見せるだけではなくて、なにか読んで感じてほしい。いまは、作品などだけだったら、インターネットとか作品集とかたくさんあるので。そうではなくて、ライターや編集者などの言葉を通して、情報や作品などを紹介していけたら理想だと思っていて。しかし、現実的には限られた文字数で、文章でなにかを伝えるということはとても難しくて。いまは、そのチャレンジのひとつです。海外のデザインジャーナリストみたいな人がこれから増えてきてほしいですし。"QUOTATION"でもそういったライターさんは常に探しています。 -"QUOTATION"では、毎回、新しい人やものが紹介されている印象があるのですが、どうやって情報収集はされているのですか。 "QUOTATION"に参加してくれているコントリビューターたちは、アートや写真、ファッション、デザインなどそれぞれの分野で活躍をしている人たちで、そういった優秀なコントリビューターが持っている情報やネットワークが、とても重要になっています。あと、私個人としても、常におもしろい人やデザインを探し続けているので。そのなかから気になった人やモノをピックアップしています。 -これまで"QUOTATION"は、no.8まで発行されていますが、特に印象深かった特集や記事があれば教えてください。 どれもがおもしろいと同時に大変で、あえてこれというものはないですね。終わった瞬間に、ああしとけばよかったといった反省点ばかりが見えてきてしまって。発売直後はあまり本屋には行かないですね(笑)。そして、本や雑誌ができてしまうと、すぐに次のことを考えるようにしているので。あまり過去のものは見ないというのが正直な感想です。あと10年くらいしたら、もっと冷静に見ることができるような気がします。 -いまは、どのような事柄に注目されていますか。 また、今後の予定などをお聞かせください。 常に次号はどうしようかとか、どんなことをやったらおもしろいのかといつも考えています。今回の別冊はiPad版もリリースしますが、そちらもどちらかというと、インターナショナルバージョンとして捉えていただけたらと思います。"QUOTATION"を入手できない海外の人たちに向けたものです。ですから、あえて映像を動かすとか、インターフェイスが凝っているなどの効果は加えていません。あくまでも、同じものを海外の人たちが簡単に購入して、読むことが、知ることができるというコンセプトにしました。また、今後は展覧会やイベントなどを開催したり、プロダクトを開発したりしていきたいと思っています。最近はやたらとイベントブームで、いろいろなイベントやトークショーが開催されていますが、そのなかで、"QUOTATION"がやるべきことはいったいなんなのか、"QUOTATION"らしい展開とはなにかを、しっかりと考えていきたいと思っています。 |