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誘ってみたら

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誘ってみたら

by Tome館長

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    koebu.com/topic/%E3%80%90SS%E3...

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    墓場で出会った彼女は
    とても魅力的な幽霊だった。

    駄目もとで誘ってみたら
    快く僕に憑いてきてくれた。


    普通の多くの人たちには
    彼女の美しい姿は見えない。

    せいぜい寒気のようなものを
    背筋に感じるくらいだ。


    思い出したくないのか、彼女は
    幽霊になった経緯を話してくれない。

    話したくないわけでもあるのだろう。
    あえて僕も尋ねたりしない。


    彼女の言うところによると
    僕は半分ほど幽霊なのだそうだ。

    そう言われてみると、確かに
    現実感が希薄な気がする。


    「すると、僕は半分ほど死んでいるのかい?」
    「いいえ。あなたは半分ほど生きているのよ」

    なんだか同じ事のような気がするけど
    じつは微妙に違う事なのだそうだ。


    いつも彼女が側にいてくれるから
    いつだって僕は幸せな気がする。

    いつか僕は死ぬだろうけど、もう
    いつ死んでも怖くない気がする。
     

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誘ってみたら

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    墓場で出会った彼女は
    とても魅力的な幽霊だった。

    駄目もとで誘ってみたら
    快く僕に憑いてきてくれた。


    普通の多くの人たちには
    彼女の美しい姿は見えない。

    せいぜい寒気のようなものを
    背筋に感じるくらいだ。


    思い出したくないのか、彼女は
    幽霊になった経緯を話してくれない。

    話したくないわけでもあるのだろう。
    あえて僕も尋ねたりしない。


    彼女の言うところによると
    僕は半分ほど幽霊なのだそうだ。

    そう言われてみると、確かに
    現実感が希薄な気がする。


    「すると、僕は半分ほど死んでいるのかい?」
    「いいえ。あなたは半分ほど生きているのよ」

    なんだか同じ事のような気がするけど
    じつは微妙に違う事なのだそうだ。


    いつも彼女が側にいてくれるから
    いつだって僕は幸せな気がする。

    いつか僕は死ぬだろうけど、もう
    いつ死んでも怖くない気がする。
     

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published : 2013/04/29

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