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墓場で出会った彼女は
とても魅力的な幽霊だった。
駄目もとで誘ってみたら
快く僕に憑いてきてくれた。
普通の多くの人たちには
彼女の美しい姿は見えない。
せいぜい寒気のようなものを
背筋に感じるくらいだ。
思い出したくないのか、彼女は
幽霊になった経緯を話してくれない。
話したくないわけでもあるのだろう。
あえて僕も尋ねたりしない。
彼女の言うところによると
僕は半分ほど幽霊なのだそうだ。
そう言われてみると、確かに
現実感が希薄な気がする。
「すると、僕は半分ほど死んでいるのかい?」
「いいえ。あなたは半分ほど生きているのよ」
なんだか同じ事のような気がするけど
じつは微妙に違う事なのだそうだ。
いつも彼女が側にいてくれるから
いつだって僕は幸せな気がする。
いつか僕は死ぬだろうけど、もう
いつ死んでも怖くない気がする。
誘ってみたら
by Tome館長
墓場で出会った彼女は
とても魅力的な幽霊だった。
駄目もとで誘ってみたら
快く僕に憑いてきてくれた。
普通の多くの人たちには
彼女の美しい姿は見えない。
せいぜい寒気のようなものを
背筋に感じるくらいだ。
思い出したくないのか、彼女は
幽霊になった経緯を話してくれない。
話したくないわけでもあるのだろう。
あえて僕も尋ねたりしない。
彼女の言うところによると
僕は半分ほど幽霊なのだそうだ。
そう言われてみると、確かに
現実感が希薄な気がする。
「すると、僕は半分ほど死んでいるのかい?」
「いいえ。あなたは半分ほど生きているのよ」
なんだか同じ事のような気がするけど
じつは微妙に違う事なのだそうだ。
いつも彼女が側にいてくれるから
いつだって僕は幸せな気がする。
いつか僕は死ぬだろうけど、もう
いつ死んでも怖くない気がする。
published : 2013/04/29