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罪悪感

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罪悪感

by Tome館長

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    皿に饅頭が二個のっていた。

    それは兄と僕、
    僕たち兄弟のオヤツだった。

    兄はまだ帰宅してなかった。

    家に僕ひとり。


    僕は、僕の分の一個を食べた。

    すごくおいしかった。

    腹が空いていたのだろう。
    とにかくおいしかった。

    だから、当然ながら
    もう一個の饅頭も食べたくなった。

    でも、それは兄の分だ。
    僕の分じゃない。

    二個とも食べてしまったら
    絶対に母に怒られる。

    兄だって怒るに違いない。
    それはわかっている。

    でも、どうしても食べたかった。
    食べたくて仕方なかった。

    我慢できない。
    食べたい。


    それで、食べてしまった。

    皿の饅頭、二個とも。


    知らんぷりして誤魔化そうとして
    誤魔化したつもりになって

    もしかしたら
    まんまと誤魔化せたのかもしれない。

    なぜなら
    その後の記憶が欠落しているから。


    あるいは
    良心を誤魔化しただけなのかもしれないけれど。
     

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罪悪感

by Tome館長

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    皿に饅頭が二個のっていた。

    それは兄と僕、
    僕たち兄弟のオヤツだった。

    兄はまだ帰宅してなかった。

    家に僕ひとり。


    僕は、僕の分の一個を食べた。

    すごくおいしかった。

    腹が空いていたのだろう。
    とにかくおいしかった。

    だから、当然ながら
    もう一個の饅頭も食べたくなった。

    でも、それは兄の分だ。
    僕の分じゃない。

    二個とも食べてしまったら
    絶対に母に怒られる。

    兄だって怒るに違いない。
    それはわかっている。

    でも、どうしても食べたかった。
    食べたくて仕方なかった。

    我慢できない。
    食べたい。


    それで、食べてしまった。

    皿の饅頭、二個とも。


    知らんぷりして誤魔化そうとして
    誤魔化したつもりになって

    もしかしたら
    まんまと誤魔化せたのかもしれない。

    なぜなら
    その後の記憶が欠落しているから。


    あるいは
    良心を誤魔化しただけなのかもしれないけれど。
     

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published : 2012/12/02

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