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想創形造家

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文学・文芸 > その他

色彩考   003

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色彩考   003

by CANBEESANTA

  • iコンセプト

     おかげさん横丁を抜けて、八百万の神々の中心、アマテラス・オオミカミを祀る森に分け入る。

     神棚を覗けばそれぞれにお神札(神宮大麻)で日本国中が実は皇室の身元なんだと気づく。

     僕は別に右寄りじゃないけれど、国を愛さずにはいられない。僕がどこの誰でどこからきてどこに行くのかを想い合わせると、きっと宇宙につながる気もするけれどね。

     僕の肉体が灰になり空気に混じる炭素になって、散り散りに風に乗り光合成の一部になる。 そこで僕の分身たちはそれぞれに虫なんぞに食される。
    出来れば美しい蝶がいいけれど、牧歌的な羊かもしれない。まあ、欲はかかないでおこう。

     それからは円い和に入るだけ。川の流れに浮かんで魚に食われてもいい。鳥に食われて大空を舞うもいい。
     巡り巡って今度はどの場所で、どこの国の人?になるやもしれない。

     僕の体の炭素をかき集めれば、それはそれできっと人類皆、自分=他人ってことになるだろう。増えることも減ることもないんだから、恐れることは何もない。


     神宮の古代の木々にそっと耳を当て鼓動を感じながら、僕は一体化するんだ。

     二十年ごとにすべてを新たに作り替えられる式年の年。足すこともなく引くこともなく同じものを何度もなんども千三百年にわたって作り替える。ああ、今、日本人で在ることを誇り高く想う。

     感慨にふけりながら、これ以上はない清流に泳ぐ鯉。彼らもきっといつかの僕だったんだろう。

     そっと僕は掌にすくった滴を口に含んだ。

  • iコメント

     原型がはっきりわかる色彩考である。

     それはまるで、ある意味、ピカソのでたらめ絵画のようだね。一見すると幼稚画のようだけれどね。

     あくまで僕はデッサンなんか糞くらえ主義だから、うらやましさ半分だけれど、このたとえようのない透明感のある色彩をだれが描画できる?

  • iライセンス

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色彩考   003

by CANBEESANTA

  • iコンセプト

     おかげさん横丁を抜けて、八百万の神々の中心、アマテラス・オオミカミを祀る森に分け入る。

     神棚を覗けばそれぞれにお神札(神宮大麻)で日本国中が実は皇室の身元なんだと気づく。

     僕は別に右寄りじゃないけれど、国を愛さずにはいられない。僕がどこの誰でどこからきてどこに行くのかを想い合わせると、きっと宇宙につながる気もするけれどね。

     僕の肉体が灰になり空気に混じる炭素になって、散り散りに風に乗り光合成の一部になる。 そこで僕の分身たちはそれぞれに虫なんぞに食される。
    出来れば美しい蝶がいいけれど、牧歌的な羊かもしれない。まあ、欲はかかないでおこう。

     それからは円い和に入るだけ。川の流れに浮かんで魚に食われてもいい。鳥に食われて大空を舞うもいい。
     巡り巡って今度はどの場所で、どこの国の人?になるやもしれない。

     僕の体の炭素をかき集めれば、それはそれできっと人類皆、自分=他人ってことになるだろう。増えることも減ることもないんだから、恐れることは何もない。


     神宮の古代の木々にそっと耳を当て鼓動を感じながら、僕は一体化するんだ。

     二十年ごとにすべてを新たに作り替えられる式年の年。足すこともなく引くこともなく同じものを何度もなんども千三百年にわたって作り替える。ああ、今、日本人で在ることを誇り高く想う。

     感慨にふけりながら、これ以上はない清流に泳ぐ鯉。彼らもきっといつかの僕だったんだろう。

     そっと僕は掌にすくった滴を口に含んだ。

  • iコメント

     原型がはっきりわかる色彩考である。

     それはまるで、ある意味、ピカソのでたらめ絵画のようだね。一見すると幼稚画のようだけれどね。

     あくまで僕はデッサンなんか糞くらえ主義だから、うらやましさ半分だけれど、このたとえようのない透明感のある色彩をだれが描画できる?

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published : 2013/04/11

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